トゥルー・ロマンス
「レザボア・ドッグス」(91)で注目されたクエンティン・タランティーノの実はこれが脚本デビュー作…
(2008/10/16)

「レザボア・ドッグス」(91)で注目されたクエンティン・タランティーノの実はこれが脚本デビュー作。資金集めのために彼が泣く泣く売った処女脚本を、リドリー・スコットの弟で「トップガン」(86)で知られるトニー・スコットが監督。千葉真一やクンフー映画が大好きな主人公のクラレンスは、かつてロサンゼルスのレンタル・ビデオ店で働いていたオタク青年タランティーノ自身の投影であり、冒頭のアラバマのナレーションのセリフは、ビデオ店で働きながら脚本を書き溜めていた時代のタランティーノの心情をストレートに表現したと言えなくもない。「俺達に明日はない」(67)のボニー&クライドばりの逃避行に、タランティーノ流バイオレンスと台詞の妙が合わさって無茶苦茶だけど切ない極上のロマンティック・バイオレンス・ムービーに仕上がっている。また、本作の何でもないところで出演する豪華過ぎるキャストも見もののひとつ。主演の2人の他に、クラレンスの父親役に「ブルー・ベルベット」(86)のデニス・ホッパー、クラレンスの友人で(ただ寝てるだけの)ジャンキー役にブラット・ピット、キレまくりの男ドレクセイ役にゲイリー・オールドマン、マフィアの元締めビンセンツ役にクリストファー・ウォーケン、ドレクセイの仲間で登場後まもなくで殺される男役にサミュエル・L・ジャクソン、言われなければどれがそうだか分からないエルビス役のバル・キルマーなどなど他では絶対見られない顔ぶれ!“シシリア人はニガーの子供”という問題発言の飛び出す、デニス・ホッパーとクリストファー・ウォーケンのベテラン2人による鬼気迫るシーンはさすが。このシーンだけでも本作を観る価値は十分ある!またパトリシア・アークェット演じるキレたヒロインも、少年ぽさの残る気弱な若者を演じたスレイターも愛しいほどに一途でSo romantic!!ちなみにはこの作品、ラストでクラレンスは死んでしまうというのがタランティーノのオリジナル。監督の意向で甘めのラストに変更されたが、あなたならどっちが好きですか?



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