｢感染列島｣イントロダクション

PANDEMIC―、それは感染爆発…

(2008/10/31)

2008年のカンヌ映画祭で世界中から映画買い付けのために集まっていた関係者たちが釘付けになったある企画があった。「PANDEMIC（パンデミック）」―、それは感染爆発とも訳されるこの「感染列島」の英題。この時点でまだ製作が開始されて間もないため映像もポスターも置かれていない。映画関係者を惹きつけたのは簡易なチラシに載せられた衝撃的な内容だった。すでに20数カ国から配給のオファーがあり、完成さえしていない時点でハリウッドでのリメイクの話さえ持ちあがっているという。完全なオリジナル脚本の作品でここまでの反響はまったくの異例。
テーマは感染。数年に一度は必ず新種のウィルスによって人々は危機にさらされる。自然災害、戦争、人類が直面する脅威は様々なものがあるが、短時間にいとも簡単に我々が絶滅する方法はおそらくこのウィルスによるものだろう。今回、この映画の製作にあたり、スタッフは膨大なデータをもとに綿密な感染シミュレーションを実施。そしてまたその脅威に直面したときの人々の混乱、そして慈愛の行動がドラマチックに描かれる。