香取｢座頭市｣､早くも大コケの予感｡草なぎと同じ運命か…

先月29日に公開された､SMAP･香取慎吾(かとりしんご=33)主演映画｢座頭市THELAST｣(阪本順治監督)が大苦戦しているという｡

香取と阪本監督は30日までの2日間で都内など7カ所を回り､計11回もの舞台あいさつを敢行｡

連日のようにテレビでプロモーションを行い､出演者から非常に過酷なロケとして定評がある｢もしものシミュレーションバラエティーお試しかっ!｣(5月29日放映テレビ朝日)に出演し､人気コーナー｢全部当てるまで帰れま10 ～カラオケ館編～｣の2時間拡大版SPまで参加している｡

そこまで宣伝活動して不入りとはにわかに信じがたい｡

映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)を見てみると､同映画は全国238スクリーンで公開され､5月29､30日初日2日間で動員6万9,184人､興収8,512万8,400円｡

確かに初登場第6位という寂しい結果に終わっている｡

そのあたりの事情を｢日刊ゲンダイ｣が報じている｡

(以下引用)

｢最終的に6億円に届くかどうかでしょう｡時代劇だから億単位の制作費がかかっているし､全国238スクリーンの公開なので宣伝費もかさんでいるはず｡この数字では興行的に厳しいと思います｡

フジ製作､東宝配給のコンビは数々のヒットを飛ばしてきましたが､08年に同じSMAPのメンバーの草なぎ剛の主演映画『山のあなた～徳市の恋』で大コケしました｡あの時とパターンが似ています｣(興行関係者)

今作の見どころは､主人公｢市｣の最期が描かれている点だ｡観客は勝新時代からの座頭市ファンである中高年が中心という｡

敗色濃厚のわけだが､驚くべきことに､香取と坂本監督は今週末も"大ヒット御礼記念"の看板をブラ下げて大阪･京都の6ｶ所で舞台挨拶する

ちなみに､｢ROOKIES｣でブレークした市原隼人主演のボクシング映画が5月22日に公開され､こちらは｢座頭市｣を上回る勢い｡話題性では｢座頭市｣より下の映画に負けたのは一大事だ｡

(以上引用｢日刊ゲンダイ｣より)

同作品はカンヌ国際映画祭のマーケットに出品され､タイで年内公開が決定｡英､仏､独をはじめ欧州､アジアの7つの国と地域からオファーを受けているという｡

しかし､これも欧州やタイは､北野武監督の｢座頭市｣が公開された関係で､同映画に対する認知度が高いためであり､純粋に香取版を評価したうえでのオファーではない､という指摘さえある｡

香取としては､人気漫画原作のドラマ｢こち亀｣も視聴率一桁と惨敗しているだけに､巻き返しを図りたいところだったのだが…｡

タイトルで謳っているように｢座頭市｣シリーズは､同作でラストになる見込み｡故勝新太郎が生涯をかけて演じた｢市｣がこれで終わってしまうとしたら､草葉の陰で勝もさぞ悔し涙を流しているかもしれない｡(松野)