元キャンディーズ・田中好子通夜しめやかに 祭壇は「スーちゃんカラー」の青

今月21日、乳がんのためこの世を去った元キャンディーズで女優の田中好子(たなかよしこ=享年55)。
東京都港区南青山の青山葬儀所で24日夜、通夜がしめやかに営まれ、著名人1600人・ファン800人の計2400人が弔問に訪れた。
棺や絨毯、祭壇の前に飾られた花はキャンディーズ時代の田中のイメージカラー・青が使われた。

1973年に『あなたに夢中』でレコードデビューし、わずか5年後の1978年に解散したキャンディーズは、"ラン"こと伊藤蘭(いとうらん=56)、"ミキ"こと藤村美樹(ふじむらみき=55)、そして"スー"こと田中で結成された人気アイドルグループ。
中でも高い歌唱力を評価されていた田中はデビュー当時、そのメインボーカルを務めていた。

「普通の女の子に戻りたい」の言葉を残してグループを解散したあと、女優として芸能界に復帰した田中。
1989年公開の映画『黒い雨』で主役を演じた際には、日本アカデミー賞・ブルーリボン賞・キネマ旬報賞・毎日映画コンクール・報知映画賞などで主演女優賞を受賞し、"演技派女優"への華麗なる転身を遂げた。
1994年の日本テレビ系ドラマ『家なき子』、1999年の映画『鉄道員(ぽっぽや)』、2001年のNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』などで好演を見せながら、その頃既に発症していた乳がんと闘っていたという。

通夜に出席した伊藤は解散後も田中と家族同然に親しくしていたが、病のことを知ったのは3年前。
今年2月にがん細胞組織が急激に増殖するラッシュ状態となったことを受け、1ヶ月前に病院で「もう長くない」と伝えられた。
それからは藤村と度々病院に足を運び、21日も共に最期を看取ったという。

伊藤は「もっと一緒に、ずっとそばで年を重ねていたかった。スーちゃんは一番年下で甘えん坊だったのに、いつのまにか頼もしい女性になっていた。解散した直後に旅行に行ったけど、それから行けなかったので行きたかった。美樹さんとしっかりしようねと励ましあってるけど、悲しい」(ORICON STYLE)と永遠の別れを惜しんだ。

告別式は25日、同所で行われる予定。伊藤と藤村は共に弔辞を読み、田中を送る。(高橋)


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