佐藤健のシンデレラ・ストーリーはどこまで続く？

シンデレラをモチーフにした「シンデレラ・ストーリー」とはよく聞く話だが､実際にシンデレラ・ストーリーを地でいくスターはそうそういない。

彼の場合､男の子だからシンデレラボーイ・ストーリーということになるだろうか。
その“彼”というのは､佐藤健（さとうたける=18）。

佐藤のシンデレラボーイ・ストーリーは､東京・原宿で始まる。
ま､早い話が原宿でスカウトされたわけだ。

芸能界では､各事務所がスカウト合戦を繰り広げていることは周知の事実だが､昨今はオーディション形式で事務所所属をするケースが多くなっており､スカウトで飛び込み的に事務所に入るというケースはあまり目立っていなかった。

しかし､佐藤は､スカウトされた後､すぐにテレビ朝日系「プリンセス・プリンセスD」でデビュー。その翌年となる2007年には同じくテレビ朝日系で仮面ライダーシリーズの「仮面ライダー電王」で主人公・野上良太郎役に大抜擢されているのだ。

コツコツと俳優修行を積み上げている役者さんたちからは「どんだけ～！」と､ちょっとした恨み節こそ聞こえてきそうだが､選ばれる人は選ばれるものというわけだ。

しかし､単なるラッキーだけでは俳優などできるはずがない。演技力が確かでなければ､ドラマだってコケるわけだから､スタッフも甘くはないというもの。
「仮面ライダー電王」では､味方の怪人に憑依されることで人格が変わる多重人格的キャラクターを演じ分ける必要があり､選出の際は多数の人格を演じ分けられる演技力を要求されたという。

隠された才能を見つけ出すスカウトマンもたいしたものだ。

ちなみに､佐藤は俳優業以外はいたって平凡な青年。小学生時代は地元の野球チームで汗を流していたり､高校時代は古文で赤点をとってしまい､親とともに呼び出しをくらったこともあるとか。

なんだか共感できそうだねえ。

そんなフツーの青年の､隠された演技力が開花し､今後どこまで伸びていくのか。追いかけがいのある俳優がまたひとり登場してきた。（古田鉄寿）

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