「Tomorrow」をはじめ医療ドラマに注目が集まっているドラマの現状。
(07/09)

各局の夏期・連続ドラマがスタートを切り、日曜日に放送されているTBS系「Tomorrow」の初回が16.8%を獲得した。

連ドラのスタートとしては、15%越えはとてもいい滑り出しといえるだろう。

フジテレビ系「コード・ブルー」の21.2%には及ばなかったものの、同じくTBS系『魔王』は14.0%、テレビ朝日系の「ロト6で3億2千万円当てた男」が12.4%という数字を記録する中、ドラマとしては非常に注目度が高いといえる。

さて、「コード・ブルー」とこの「Tomorrow」、どちらも医療にまつわるドラマだ。

「Tomorrow」は年金未払いや、後期高齢者医療制度などの問題を抱えるなか、医療現場が抱える苦悩をテーマに、竹野内豊を主演にヒューマンタッチで描く社会派ドラマだけに、視聴者の感心が非常に高いということか。

ドラマ企画の現場で、昨今騒がれていたマンガ原作を押さえ、堂々の立ち居地を確保しているということは、まさに時代の「今」を切り取っていることによる、ドラマ本来の姿をとりもどしたことが、この好スタートの原因といえるかもしれない。

と、ここまではドラマの話。

この「Tomorrow」では、30億円の赤字を抱えて倒産寸前の市民病院立て直しに奮闘する姿を描いているのだが、現実には、もっと過酷な「倒産劇」が起きていたのだから、恐ろしい。

千葉県銚子市で、7日、市立総合病院の運営を2008年9月末で休止するという衝撃的な発表が行われた。

現在入院中の患者159人は、順次他の病院に転院してもらい、事務スタッフ(市職員など)を除く医師や看護師など191人は整理退職が決まっている。

民間病院が倒産することは珍しくない時代なのだが、自治体が運営する病院が運営休止に追い込まれるケースは、今年3月の大阪府忠岡町でのケースぐらい。

運営休止に追い込まれた理由は大きくふたつあり、ひとつは、常勤医の減少。ふたつめは市からの財政支援が見込めなくなったことだ。

「新医師臨床派遣研修制度」の影響で大学病院から派遣された医師の引き上げが相次ぎ、医師の数が減少。その影響で2006年に結核病棟、2007 年には呼吸器科と産科の休止に追い込まれた。

また、病院の累積赤字は、2007年度末時点で18億4000万円にものぼり、市が民間のコンサルタントに経営改善の可能性について検討してもらった結果、経営を存続させるためには、2008年度中にさらに約7億円が必要だという分析結果が出た。

「市の財政状況からすれば、7億円も出せないし、企業債の返済が必要なことから、7億円全額を病院経営に回せる訳ではない」(行政改革推進室)とのことから閉鎖が決まったというわけだ。

まさしく「Tomorrow」で描かれているのと同じような状況が現実に起きている。

ドラマは社会を映し出す鏡のようなものだが、「どうしたらいいのか?」を視聴者ひとりひとりが考えるべき教科書にもなりうる。

そう考えると、「Tomorrow」の視聴率が今後落ち行くようなことがあれば、それは視聴者すなわち社会の関心度をそのまま示すということにもなりかねない。

いろんな意味で、ぜひ好調な視聴率をキープしてもらいたいものだ。(古田鉄寿)


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