不毛地帯
[第3話]
10/29放送

壹岐(唐沢寿明)は鮫島(遠藤憲一)が政府や防衛庁に工作をした事実を掴み、グラント社のスーパードラゴンF11の「価格見積表」を入手する。敵側の極秘資料だ。これで近畿商事が推すラッキード社のラッキードF104が勝つと思われた矢先にアメリカの空軍基地でテスト飛行を行っていたラッキードF104が墜落する事故が発生した。

近畿商事社長・大門(原田芳雄)の指示で新たな対策を指示された、東京支社長・里井(岸部一徳)は急遽アメリカへ飛ぶ。その頃、鮫島はラッキードF104のデータを入手し、ラッキードF104の欠陥について毎朝新聞記者・田原(阿部サダヲ)に情報提供を行っていた。

鮫島からの情報を得た田原は防衛庁の川又(柳葉敏郎)に取材を申し込んだ。田原は「米軍のパイロットが事故を起こすような戦闘機を日本のパイロットが乗りこなせるのか」と質問してきたらしい。それを聞いた壱岐は田原と接触する。すると田原は「明日の朝刊を楽しみにしていてほしい」と言って立ち去った。

なんとしても記事を抑えなければならない。壹岐は経済企画庁長官・久松(伊東四朗)に助けを求める。すると、久松は「君にも泥水を飲んでもらわなければならないよ」と言った。

鮫島は、壹岐の部下・小出(松重豊)が防衛庁・芦田(古田新太)を接待している情報を得る。証拠として、その時の領収書のコピーを入手した。

久松は何とか毎朝新聞の「ラッキード機事故」記事を抑えるが、田原はライバル社にネタを売る。その結果、翌日の東都新聞に「ラッキードF104の欠陥」に関する記事がスクープとして掲載されてしまった。

そこで壱岐はラッキード社のブラウン社長に来日してもらい、事故原因が操縦ミスで仕方がなかったことだと記者会見することを提案する。形勢逆転を狙ったのだ。

何とかラッキードF104に決定しないよう画策する鮫島は、芦田に目をつけた。芦田は防衛庁の機密情報を入手する際に近畿商事の株券を渡していたのだ。もちろん、里井の指示があったのだが…。

芦田は警務隊に連行される。芦田の証言で小出も警務隊に捕まった。壱岐は久松の家を訪れ、今回の失敗を詫びる。早急に手を打たねばという久松。そこに鮫島が訪ねてきた。


あくる朝、貝塚の元を訪れた鮫島は、大門とブラウン社長が記者会見後に総理を訪ね、次期戦闘機がラッキードF104に決定すれば対米貿易に関する規制緩和などを考慮するという米大統領からの添書を手渡したことを教えられる。そこで鮫島は、ラッキードF104に決定という流れを覆すべく、力を貸してほしいと貝塚に相談を持ちかけた。壱岐は久松に、グラント側の動きを探ってほしいと頼む。

鮫島は久松の部屋へ通される。そして「グラントのスーパードラゴンF11を推薦してほしい」と頼んできた。

壱岐が家に帰ると妻・佳子(和久井映見)がとても心配していた。部下が逮捕されたことを知ったのだ。そんな佳子に、「お前のわかることではない!」と怒りをぶつける壱岐。それを聞いていた娘の直子(多部未華子)は、壱岐に「お母さんを大切にしてあげて」と懇願される。

近畿商事では、小出の独断の行動で押し切ることで決定していた。警視庁の取調室で自分がトカゲのシッポ切りのごとく切り捨てられたことを知った小出は、「本当に卑怯なのは、壹岐正だ」と、首謀者が壱岐であると証言してしまう…。

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キャスト
壹岐正 / 唐沢寿明(からさわとしあき)
1912年生まれ。陸軍大学校を首席で卒業したエリート軍人である。
第二次大戦中は、軍の最高統帥機関だった大本営の参謀として作戦立案をしていた。
終戦を受け入れない関東軍を説得するため、停戦命令書を携えて満州に向かう先でソ連軍に拘束された。
その後軍事裁判で強制労働25年の刑を宣告、シベリア極北の流刑地ラゾに送られた。
11年間に及ぶ強制労働に耐え昭和31年に帰国。
帰国後近畿商事に入社。
兵頭信一良 / 竹野内豊(たけのうちゆたか)
近畿商事東京支社鉄鋼部勤務。
陸軍士官学校の壹岐の後輩にあたる。
近畿商事の将来を世界的な視点でとらえている。
商社の世界に戸惑う壹岐の、良き理解者となる。
壹岐佳子 / 和久井映見(わくいえみ)
壹岐正の妻。
壹岐の陸軍大学校時代の担当教官であった坂野の娘である。
壹岐のシベリア抑留中は女手ひとつで二人の子供を育てた。
大阪府庁で働いている。
壹岐直子 / 多部未華子(たべみかこ)
壹岐の娘。
佳子の苦労を目の当たりにしてきたため、壹岐に二度と戦争には関わらないでほしい、と懇願した。
父の商社就職を心から喜んでいる。
川又伊佐雄 / 柳葉敏郎(やなぎばとしろう)
防衛庁の空将補で、噂によると次期空幕長らしい。
自衛隊のあり方に疑問を抱いているので、自分が空幕長になって、自衛隊を国民に認められるものに変えたいと考えている。
壹岐とは陸軍士官学校時代からの同期で、親友。壹岐がシベリアに抑留されている間は佳子に仕事を紹介するなど、壹岐家を支えた。

貝塚道生 / 段田安則(だんたやすのり)
防衛庁官房長。
警察出身の元内務省役員。鮫島と手を結び、防衛庁の次期主力戦闘機にグラント社のスーパードラゴンを採用するよう総理派に働きかけている。
芦田国雄 / 古田新太(ふるたあらた)
川又の部下。防衛部の防衛課計画班長。
小出とは防衛庁空幕時代の同僚である。
金と女に目がないが、気の弱い臆病な男。
谷川正治 / 橋爪功(はしづめいさお)
満州関東軍の幕僚。
壹岐ともどもシベリアに送還。
帰国後は、シベリア帰還者と遺族のための組織「朔風会」運営。
竹村勝 / 中丸新将(なかまるしんしょう)

秋津紀武 / 中村敦夫(なかむらあつお)
大陸鉄道司令官、中将。
壹岐とはシベリア抑留中にハバロフスクで再会した。
極東軍事裁判に、ソ連側の証人として出廷することを強要され、一度はそれを受け入れた。

秋津精輝 / 佐々木蔵之介(ささきくらのすけ)
秋津中将の息子で、千里の兄。
フィリピンで終戦を迎えた。多くの部下を死なせてしまったことに大きな責任を感じ、仏門に入って厳しい修業をしている。
秋津千里 / 小雪(こゆき)
大陸鉄道司令官・秋津中将の娘。
京都に住んでいる。夢は陶芸家である。
壹岐に「父の最期について話を聞かせてほしい」と手紙を送る。
亡き父の面影を感じさせる壹岐に心を惹かれる。
久松清蔵 / 伊東四朗(いとうしろう)
経済企画庁長官。
国防会議のメンバー。国防会議では防衛庁の次期主力戦闘機を決定する。
壹岐とは、戦時中に早期和平工作について議論しあった仲で、旧知の間柄である。
政界や官僚とのつながりがとても広い。
田原秀雄 / 阿部サダヲ(あべさだを)
毎朝新聞政治部記者。
現在は防衛庁の、次期主力戦闘機の機種決定に関連する問題を取材中。
ジャーナリスト魂にあふれる人間。
新聞記者ならではの情報で、鋭い視点で壹岐らに迫る。
浜中紅子 / 天海祐希(あまみゆうき)
クラブ「ル・ボア」経営者の娘。
店でピアノの弾き語りをしている。
情報通で、商社の人間とも交流が深い。
兵頭とは以前からの顔なじみ。
鮫島辰三 / 遠藤憲一(えんどうけんいち)
東京商事航空機部長。
「航空機の東京商事」という実績を築いた人物である。
防衛庁の次期主力戦闘機には、グラント社のスーパードラゴンを推している。
目的のためには手段を選ばない男で、別名「空のギャング」。

大門一三 / 原田芳雄(はらだよしお)
近畿商事代表取締役社長。
開拓精神旺盛で、大局を見極め大胆な施策を打ち出すトップらしさ溢れる人物。
近畿商事の国際化にあたって、壹岐の情報収集力や状況分析力に目をつけ、近畿商事で働かないかと誘う。
里井達也 / 岸部一徳(きしべいっとく)
近畿商事東京支社長。
鉄鋼や航空機を扱う東京支社のトップ。防衛庁の次期主力戦闘機受注を獲得するために、防衛庁の中枢と太いパイプを持つ壹岐を航空機部に異動させればよいと提案する。防衛庁の次期主力戦闘機にラッキード社のF104を推している。
松本晴彦 / 斉木しげる(さいきしげる)

小出宏 / 松重豊(まつしげゆたか)
近畿商事東京支社航空機部に勤務。
防衛庁の次期主力戦闘機受注のために、川又の部下である芦田に接触。
かつては防衛庁の防衛部調査課班長であったが、近畿商事に機密情報を漏らしたことが発覚しかけたのをきっかけに近畿商事に入社という過去を持つ。
自分を拾ってくれた近畿商事に恩義を感じて、実績を挙げようとしている。
海部要 / 梶原善(かじはらぜん)

塙四郎 / 袴田吉彦(はかまだよしひこ)


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