不毛地帯
[第13話]
01/28放送

副社長・里井(岸辺一徳)の出張中、社長・大門(原田芳雄)は壹岐(唐沢寿明)を連れて、自由党の幹事長・田淵(江守徹)宅を訪ねる。田淵といえば次期総理と囁かれている大物政治家だった。田淵は、近畿商事が関わっているフォーク社と千代田自動車の件について、政治家として絡んでおきたい様子だった。大門は、話が煮詰まったら相談に伺うと約束する。

一方、里井(岸辺一徳)は出張から戻ると壹岐に激怒する。田淵幹事長との一件が気に入らないのだ。里井は壹岐が自分を乗り越えてナンバー2の座を狙っていると勘ぐっているのだ。壹岐は、里井の疑念を否定する。さらに、フォーク調査団のメンバー・アーリックマンがオーストラリアに立ち寄ったというのは嘘で、実は日本で、東京商事の鮫島(遠藤憲一)と行動していたと伝えた。しかし、里井は壹岐の報告を歪曲して捉え、取りあおうとしなかった。そればかりか、副社長権限で壹岐をこのプロジェクトメンバーから除外してしまう。

里井は焦った。医師からは海外出張などを控えるように言われていたが、フォーク社との交渉を進めようと渡米し、アジア渉外担当・プラット(ニコラス・ペタス)との会合に臨んだ。

プラットは、里井に新たな条件を突きつけてくる。それはフォーク社と千代田自動車の間で新たに設立する合弁会社の出資比率の変更だった。出資比率をフォーク51%、千代田49%に変更してほしい、というものだ。

里井は帰国すると、大門と一緒に千代田自動車と会い、フォーク社側の意向を伝える。そこに角田が飛び込んできた。角田は手に持っていた毎朝新聞夕刊の一面を見せる。そこには、早刷りを手にした角田が飛び込んできた。その一面に掲載されていたのは『フォーク社と東和自動車が提携する』というスクープが田原(阿部サダヲ)掲載されていた。

さらに少し遅れてやってきた壹岐が、フォーク社会長から届いたばかりの手紙を大門に渡した。そこには『千代田自動車との交渉を打ち切る』と書かれていたのだ。

それを知った里井は、その場で倒れ、病院に救急搬送された。里井は一命をとりとめるものの、今後、今までのような激務はできないと医師は判断する…。

一旦、ニューヨークに戻った壹岐は、ニューヨークで共に頑張った海部(梶原善)、塙(袴田吉彦)、八束(山崎樹範)に東京に戻ることを伝える。八束は、千代田自動車を救うため、米自動車産業BIG3の残り2社と交渉し、何とか提携を進めたいと話す。壹岐は、頃合いを見計らって、千代田自動車に打診すると言った。

東京本社に復帰した壹岐は、株主総会で専務取締役に選任された。しかし、ひとりが異議を唱える。そして『壹岐は駐日ソビエト大使館のヤゼフ参事官とシベリア時代からつながっているスパイだ』と叫びビラを撒いた。そのため会場は一時騒然となる。

総会が終わった後、壹岐は大門の部屋を訪れ、ビラの内容は事実無根だと伝える。大門は、君が次期社長の最有力候補だと告げた。そして「壹岐にならだまされてもいいと思った」と話す。しかし壹岐は、「自分が統率者の器でないことは一番よく知っている」と言い、今まで通り、大門の「補佐としてほしい」と願い出た。

壹岐がアメリカへ行った後、壹岐の家には娘・直子(多部未華子)とその夫・倫敦(石田卓也)が住んでいた。直子夫婦は壹岐に「一緒に住もう」と提案するが、壹岐はマンションでの一人暮らしのほうが便利であるとして断った。

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キャスト
壹岐正 / 唐沢寿明(からさわとしあき)
1912年生まれ。陸軍大学校を首席で卒業したエリート軍人である。
第二次大戦中は、軍の最高統帥機関だった大本営の参謀として作戦立案をしていた。
終戦を受け入れない関東軍を説得するため、停戦命令書を携えて満州に向かう先でソ連軍に拘束された。
その後軍事裁判で強制労働25年の刑を宣告、シベリア極北の流刑地ラゾに送られた。
11年間に及ぶ強制労働に耐え昭和31年に帰国。
帰国後近畿商事に入社。
兵頭信一良 / 竹野内豊(たけのうちゆたか)
近畿商事東京支社鉄鋼部勤務。
陸軍士官学校の壹岐の後輩にあたる。
近畿商事の将来を世界的な視点でとらえている。
商社の世界に戸惑う壹岐の、良き理解者となる。
壹岐佳子 / 和久井映見(わくいえみ)
壹岐正の妻。
壹岐の陸軍大学校時代の担当教官であった坂野の娘である。
壹岐のシベリア抑留中は女手ひとつで二人の子供を育てた。
大阪府庁で働いている。
壹岐直子 / 多部未華子(たべみかこ)
壹岐の娘。
佳子の苦労を目の当たりにしてきたため、壹岐に二度と戦争には関わらないでほしい、と懇願した。
父の商社就職を心から喜んでいる。
川又伊佐雄 / 柳葉敏郎(やなぎばとしろう)
防衛庁の空将補で、噂によると次期空幕長らしい。
自衛隊のあり方に疑問を抱いているので、自分が空幕長になって、自衛隊を国民に認められるものに変えたいと考えている。
壹岐とは陸軍士官学校時代からの同期で、親友。壹岐がシベリアに抑留されている間は佳子に仕事を紹介するなど、壹岐家を支えた。

貝塚道生 / 段田安則(だんたやすのり)
防衛庁官房長。
警察出身の元内務省役員。鮫島と手を結び、防衛庁の次期主力戦闘機にグラント社のスーパードラゴンを採用するよう総理派に働きかけている。
芦田国雄 / 古田新太(ふるたあらた)
川又の部下。防衛部の防衛課計画班長。
小出とは防衛庁空幕時代の同僚である。
金と女に目がないが、気の弱い臆病な男。
谷川正治 / 橋爪功(はしづめいさお)
満州関東軍の幕僚。
壹岐ともどもシベリアに送還。
帰国後は、シベリア帰還者と遺族のための組織「朔風会」運営。
竹村勝 / 中丸新将(なかまるしんしょう)

秋津紀武 / 中村敦夫(なかむらあつお)
大陸鉄道司令官、中将。
壹岐とはシベリア抑留中にハバロフスクで再会した。
極東軍事裁判に、ソ連側の証人として出廷することを強要され、一度はそれを受け入れた。

秋津精輝 / 佐々木蔵之介(ささきくらのすけ)
秋津中将の息子で、千里の兄。
フィリピンで終戦を迎えた。多くの部下を死なせてしまったことに大きな責任を感じ、仏門に入って厳しい修業をしている。
秋津千里 / 小雪(こゆき)
大陸鉄道司令官・秋津中将の娘。
京都に住んでいる。夢は陶芸家である。
壹岐に「父の最期について話を聞かせてほしい」と手紙を送る。
亡き父の面影を感じさせる壹岐に心を惹かれる。
久松清蔵 / 伊東四朗(いとうしろう)
経済企画庁長官。
国防会議のメンバー。国防会議では防衛庁の次期主力戦闘機を決定する。
壹岐とは、戦時中に早期和平工作について議論しあった仲で、旧知の間柄である。
政界や官僚とのつながりがとても広い。
田原秀雄 / 阿部サダヲ(あべさだを)
毎朝新聞政治部記者。
現在は防衛庁の、次期主力戦闘機の機種決定に関連する問題を取材中。
ジャーナリスト魂にあふれる人間。
新聞記者ならではの情報で、鋭い視点で壹岐らに迫る。
浜中紅子 / 天海祐希(あまみゆうき)
クラブ「ル・ボア」経営者の娘。
店でピアノの弾き語りをしている。
情報通で、商社の人間とも交流が深い。
兵頭とは以前からの顔なじみ。
鮫島辰三 / 遠藤憲一(えんどうけんいち)
東京商事航空機部長。
「航空機の東京商事」という実績を築いた人物である。
防衛庁の次期主力戦闘機には、グラント社のスーパードラゴンを推している。
目的のためには手段を選ばない男で、別名「空のギャング」。

大門一三 / 原田芳雄(はらだよしお)
近畿商事代表取締役社長。
開拓精神旺盛で、大局を見極め大胆な施策を打ち出すトップらしさ溢れる人物。
近畿商事の国際化にあたって、壹岐の情報収集力や状況分析力に目をつけ、近畿商事で働かないかと誘う。
里井達也 / 岸部一徳(きしべいっとく)
近畿商事東京支社長。
鉄鋼や航空機を扱う東京支社のトップ。防衛庁の次期主力戦闘機受注を獲得するために、防衛庁の中枢と太いパイプを持つ壹岐を航空機部に異動させればよいと提案する。防衛庁の次期主力戦闘機にラッキード社のF104を推している。
松本晴彦 / 斉木しげる(さいきしげる)

小出宏 / 松重豊(まつしげゆたか)
近畿商事東京支社航空機部に勤務。
防衛庁の次期主力戦闘機受注のために、川又の部下である芦田に接触。
かつては防衛庁の防衛部調査課班長であったが、近畿商事に機密情報を漏らしたことが発覚しかけたのをきっかけに近畿商事に入社という過去を持つ。
自分を拾ってくれた近畿商事に恩義を感じて、実績を挙げようとしている。
海部要 / 梶原善(かじはらぜん)

塙四郎 / 袴田吉彦(はかまだよしひこ)


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