山田太郎ものがたり
[第4話]
07/27放送

王子様と信じていた太郎(二宮和也)が貧乏だと知り、隆子(多部未華子)は逃げ出してしまった。
和気あいあいと家族でバーベキューをしていると、母の綾子(菊池桃子)が何かの気配を感じたらしく、ハッと振り向いた。そこに現れたのは父の和夫(松岡充)だった。海外放浪中だった和夫は彼はバーベキューのにおいに誘われて帰ってきたのだ。久々の父との再会を喜ぶ綾子と子供たち。
一方、家に逃げ帰った隆子は、父に「私の王子様は王子様じゃなかった! ド貧乏だったの!」と告げ、嘆き悲しみ、太郎への思いを振り切ろうとする。

数日後。太郎は疲れ果てていた。和夫が毎晩、友達を自宅に招いては大量に飲み食いさせているからだ。家族だけで精一杯なのに、食費がかさんで仕方がないという。「また、新しいバイト探さなきゃ」という太郎に、御村(桜井翔)は「毎日、楽しそうだな」と笑う。

「今日はいませんように……」と祈るような思いで家に帰ると、金髪の少年・アーロン(ヴラディスラヴ)がいた。友人のマイケルから頼まれ、ホームステイさせてやるのだという。綾子までが「日本になじみがなくてかわいそうだから、しばらくうちで預かってあげましょうよ」と言い出す。仕方がなく、太郎はそれを受け入れ、コミュニケーションを取ろうとするが、うまくいかない。

アーロンはボンボン育ちであるたえ、山田家の常識がまったく通用しない。トイレットペーパーは全部使ってしまうし、プリンは一人一個食べてしまう。夕食のちくわでさえも、独り占めしてしまうなど、振り回されっぱなしなのだ。
「いつも心に!家族の笑顔!!」がモットーの山田家の食卓だが、活気も笑顔もなくなってしまっている。
「家族の笑顔が最大の調味料なんだけどなあ」
その話を聞いた御村は何もいえない。

ある日、和夫が校長室にやってきた。和夫は一ノ宮高校の卒業生なのだ。
校長(宇津井健)はそのことを農作業をしている太郎に伝える。偶然、聞いてしまった隆子は、太郎の貧乏の妄想を広げ、「あなたは愛せない」と逃げ出してしまう。
と、目の前に、隆子が理想とする男性がいた。「あんな人と出会えたらなあ」とうっとりする隆子。

御村がプリンを持って山田家に遊びに来た。もちろん人数分あり、喜ぶ子供たち。
なかなか笑顔をみせないアーロンを笑わせようと、御村はビックリ箱をプレゼントする。しかし、箱をあけても驚きもせず、ニコリもしない。そして、そっぽを向いてしまうアーロンだったが、その行動を御村は予想していた。

御村は家に帰ると、執事の磯貝(綾田俊樹)におもちゃ箱をあけるよう頼み、翌日、太郎を呼ぶ。
そのおもちゃの数に驚く太郎だったが、御村は幼い頃、ひとりで遊んでいて、ほとんど笑顔を見せなかったと磯貝は言う。パントマイムをしても、ほとんど笑ってくれることはなかったと話す。
そして御村はキグルミを太郎に渡す。そして磯貝には、パントマイムを太郎に教えてやってほしいという。

ジョギングの途中、隆子は、ステキな絵を見つけた。
その絵を描いていたのは、和夫――太郎の父だったのだ! 一ノ宮の卒業生なら金持ちに違いないと思う隆子に、和夫は「プー太郎で、世界中を旅しながら、絵を描いている。生活は家のものが面倒を見てくれるから」と一言。その言葉に「やっぱりお金持ちだ!」と確信した隆子は、「今度こそ本当の玉の輿」だと思い、両親にも「玉の輿にのる」宣言をする。

一方、太郎は磯貝からパントマイムの特訓を受けていて、食事の支度に遅れてしまう。
珍しく綾子が煮物を作るが、まずくて食べられない。そんなみんなの姿を見て、ついふき出すアーロン。

いよいよアーロンを笑わすことにチャレンジする日。
太郎は御村も誘うが、「磯貝が余計なことをいったんだろう」と取り合わない。

手作りクッキーを和夫に渡そうとした隆子だったが、いつもの場所に和夫はいなかった。様々なところを探すが、和夫には会えない。名前すら聞いていないのに……。
その時、「また会ったね!」と背後から声をかけられる。それは探していた和夫だった。嬉しさのあまり、抱きついてしまう隆子。
そんな隆子に和夫は「おいで」と、とある場所に誘う。

行った先は、太郎がパントマイムを披露している会館だった。
他の子供たちはクマの着ぐるみの動きに大喜びしているが、アーロンは黙ってうつむいたまま。
そのとき、あばれまくるあまり、クマの頭が脱げてしまった! クマの中に入っていたのは磯貝。そして、黒子をしていたのが太郎だった。クマの頭を持って逃げる太郎と、追いかける磯貝。そのふたりの姿がおかしく、みんなもアーロンも御村も笑顔になっていた。
「あれ? 山田くん?」と隆子が気づく。と、和夫は「知ってんの? あれ、おれの息子」と一言。
ということは、つまりド貧乏。またまたガックリする隆子であった。

山田家に笑顔が戻った。
アーロンは「ありがとう」ときれいな日本語でお礼を言って山田家を去り、和夫はまた放浪の旅に出てしまった。お金に困ったら、絵を売っていいといい残していったらしいが、「売れるわけないよ、こんないい絵……」と太郎はひとり、つぶやくのだった。
09/14 第10話


09/07 第9話


08/24 第8話


08/17 第7話


08/10 第6話


08/03 第5話


07/27 第4話


07/20 第3話


07/13 第2話


07/06 第1話

キャスト
山田太郎 / 二宮和也(にのみやかずなり)
主人公。カッコよく、成績優秀でスポーツも・・・
御村託也 / 櫻井翔(さくらいしょう)
一ノ宮高校三年生。日本を代表する華道の家・・・
池上隆子 / 多部未華子(たべみかこ)
一ノ宮高校三年生で、中流階級の普通の家族・・・
山田和夫 / 松岡充(まつおかみつる)
太郎の父。元は開業医の一人息子で、将来は・・・
杉浦圭一 / 忍成修吾(おしなりしゅうご)
一ノ宮高校三年生で特別進学クラス。かなり・・・
山田綾子 / 菊池桃子(きくちももこ)
太郎の母。子供の頃から身体が弱く、あまり・・・
中井正美 / 大塚ちひろ(おおつかちひろ)
一ノ宮高校三年生で特進(特別進学)クラス・・・
安藤政樹 / 山田親太朗(やまだしんたろう)
私立一ノ宮高等学校特進(特別進学)クラス・・・
鳥居京子 / 吹石一恵(ふきいしかずえ)
太郎(二宮和也)たちの担任で一ノ宮高校で・・・
永原眞実 / 吉沢悠(よしざわゆう)
名門、城南学院大学・農学部の准教授。史上・・・
一ノ宮校長 / 宇津井健(うついけん)
私立一ノ宮高校の校長。一ノ宮高校が日本有・・・

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