巨人・黄志龍、プロ初登板に大絶賛の原監督「いい戦力加わった!!」
9日のオリックス戦で初登板した巨人の黄志龍(ファン・ツァーロン)。初登板での勝利こそ逃したが、四回途中2失点で原監督も満足の好投をみせた。
試合は巨人が勝利し、チームの貯金は今季最多の15、2位とのゲーム差も最大5となった。

故郷・台湾で急遽テレビ中継される中、黄志龍は初回から全力の投球をみせる。
先頭の坂口に146キロの外角直球で空振り三振。続く後藤への2球目はこの日最速の149キロを計測。
二死一塁からはこの日4番復帰したカブレラを強気な内角シュートで追い込み、最後は142キロの外角直球で空振り三振に仕留めてみせた。
四回、50球を超えたところで球威が落ちたが、上り調子のオリックス打線を前に連打を許すことはなかった。
5点リードの四回、一死一、二塁から北川に左翼線適時二塁打を浴びたところで降板。
全投球60球のうち、直球は5割を超える32球。
「(打線爆発は)そんなに続かないと思った。めいっぱい腕を振って投げることができました」(スポーツ報知)
と真っ向勝負を演じてみせた。

降板時点ではまだ4点差。白星をつけるために続投させることもできたが、原監督は今後を見据えて早めに動いた。
悔しそうにベンチに戻ってきた黄だったが、チームからはデビュー戦にして十分すぎる好投に祝福の嵐。
「監督に『ナイスピッチング。今日のような投球をすれば必ず勝ち星がついてくる』と言われました。1軍のマウンドは最高に気持ち良かったです」
と満足げな表情で語ってみせた。

ゴンザレスが一時帰郷中で、グライシンガーの復帰日も未定の中、
「デビュー戦とは思えない。強い気持ち、スピリットがあっていい戦力が1人、加わった。大きな夢を持って来て、非常にいいスタートを切った」
と予想以上の働きに原監督は大絶賛。首脳陣は今後も黄を一軍に帯同させる方針だ。

「次に先発のチャンスをいただいたときには冷静に緩い球を有効に使っていきたい。期待に応えられるように頑張っていきます」
大きな期待を背負った新人は、スターの階段を猛スピードで駆け上がる。
(2010年6月10日)
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