ブラゼル30号1番乗り!! 阪神､首位Gに0･5差

11日に行われた阪神対横浜戦は､阪神のクレイグ･ブラゼル内野手が二回に先制ソロを放ち両リーグ30号に1番乗りすると､城島健司捕手も2者連続となる15号ソロ｡
勢いづいた阪神は12安打を放ち､7-3で快勝｡
首位･巨人とのゲーム差を0･5にまで縮め､13日からの首位攻防戦を迎えることになった｡

｢あれだけの風だったから｡アウトだと思って下を向いたんだ｡ラッキーだったと思うよ｣(スポニチアネックスより)

控えめに語るブラゼルだが､｢ラッキー｣で終わらせるのは謙遜しすぎというものだろう｡
二回1死､横浜･大家のカットボール｡
高々と上がった打球は､甲子園に吹き込む強い浜風に押し戻されるかと思いきや､ブラゼルが顔を上げるとボールは左中間席に弾んでいた｡

大家もまさか入るとは思っていなかったのであろう｡動揺した投球に､続く城島が15号ソロでもう一発｡
一気に流れに乗った阪神打線は､この試合12安打7得点で快勝した｡

｢チームに貢献できてよかった｣(同)

試合後は冷静を取り戻したブラゼルだったが､一時は城島が止めなければあわや乱闘､というところまで怒りをたぎらせていた｡
5点リードの七回､一死一塁で打席に立つと､左腕加藤の1球目が頭部をかすめる｡
そして3球目の内角をえぐるボールに思わずうつ伏せに倒れた｡
マウントに今にも飛び込みそうな程に怒ったブラゼル｡
城島が必死になだめ､事なきを得たが､首位決定戦を前にそれだけ闘争本能が高まっているということか｡
お立ち台では｢あれも野球の一部｣と何事もなかったかのように話した｡

これで30号に両リーグ1番乗りを決めたブラゼル｡55発を超えるペースもキープしている｡
ブラゼルの一発に導かれたチームは､首位巨人と0･5ゲーム差にまで迫った｡
13日からの直接対決を前に､真弓監督は､

｢この時期にゲーム差は関係ない｡1つずつ勝てば首位に立つこともあるかな｣(同)

と､ブラゼル同様闘争心を隠した言葉で話した｡

(2010年7月12日)

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