阪神ついに首位奪還!! ブラゼルが2発

ヒーローインタビューの途中で､巨人敗戦が告げられると､甲子園の虎党が一斉にメガホンを打ち鳴らす｡
後半戦開幕と同時に､ついに阪神が巨人を追い抜いた｡

｢本当に興奮している｡オールスター明け､いい形で勝ててよかった｣(スポーツ報知より)

27日に行われた阪神対横浜戦｡
チームを勝利に導いたのは頼もしき助っ人､クレイグ･ブラゼル内野手だ｡

たった一振りで､聖地･甲子園の雰囲気を変えた｡
1点を先制された直後の四回､1死走者なしでの第2打席｡
1ボールから外角直球を完ぺきに流し打った｡
強烈な浜風を味方につけ､ぐんぐん伸びていった打球は左翼席に｡

｢前半戦よりも良い成績を残そうと思って､気持ちを入れすぎないようにしていた｣(デイリースポーツより)

と､冷静に自分を見つめ､本来の打撃に徹した結果がチームの窮地を救った｡
この一打で完全にペースを掴んだブラゼル｡4-1の八回には強烈な弾丸ライナーでバックスクリーンへと叩き込み､勝利を決定的にした｡

本塁打王争いを独走していた巨人･ラミレスに並ぶ32号ソロ｡
マウンドにいたのは､前回対戦でビーンボールを投げられ､乱闘寸前へと発展した加藤だった｡
しかし闘争心を抑える術に長けたブラゼルに､過ぎたことなど関係ない｡

｢過去のことは過去のこと｡彼は良い投手だし､きょうは自分が勝っただけ｣(同)

あくまで謙虚に､ひたむきに野球と向き合うブラゼルだからこそ､今日の結果があるのだ｡

後半戦白星で首位浮上という最高のスタートを切った虎軍｡
単独首位に立つのは今季4度目だが､過去3度はいずれもその直後の試合で敗れている｡

｢明日の試合も勝って､明後日の試合も勝っていくことしか考えていない｣(同)

真弓監督はそう言い切った｡
自慢の強力打線を武器に､首位の座を守り抜いてみせる｡

(2010年7月28日)

その他のBASEBALLニュース