日本ハム、疑惑の判定に泣く… 鶴岡「原監督が出てきてから判定変わった」
【日本シリーズ第5戦 日本ハム 2-10 巨人 札幌ドーム】

日本シリーズ第5戦が1日、札幌ドームで行われ、セ・リーグ王者の巨人が先発全員安打の猛攻で10-2と快勝。
対戦成績を3勝2敗として3年ぶり22度目の日本一へ王手をかけた。

巨人・内海、日本ハム・吉川と両チームともエースを先発マウンドに送り込んだ第5戦。
息詰まる投手戦が予想されたが、3回までに両チーム合わせて10安打が飛び出す乱打戦となった。

主導権の奪いとなった同試合、流れを変えたのはまさかの"誤審"だった。

5-2と巨人リードで迎えた4回、無死一塁から巨人・加藤は送りバンドの構え。
日本ハム2番手・多田野はバントを阻止しようと内角高めへ直球を投げ込んだ。
すると、加藤はこれにのけぞって激しく転倒。
両手で顔を覆い、痛がっているような素振りを見せた。

当初、柳田球審はファウルと判定し、スコアボードにもストライクのランプが点灯。
しかし、原監督が確認のためベンチから出ると、柳田球審は加藤のヘルメットに投球が当たったとして死球に判定を変更。
中継映像では当たっているようには見えなかったが、柳田球審は多田野に危険球退場を命じた。

これには普段温厚な栗山監督もベンチを飛び出し猛抗議。
「バントにいっているでしょ!」
「オレを退場にしろ!」(中日スポーツより)
と声を荒げたが判定は覆らず、試合の流れは巨人へ傾いていった。

試合後、捕手として"疑惑の場面"を間近で見ていた鶴岡は、
「ヘルメットに当たった音じゃなかった」(デイリースポーツより)
と不満を漏らし、
「柳田さんは最初、ファウルと言ったが原監督が出てきてから判定が変わった。それ(判定)に関してはコメントのしようがない」(同)
と複雑な表情。
危険球退場となった多田野は、
「だます方もだます方。だまされる方もだまされる方」(同)
と言い残し球場を後にした。

後味の悪い敗戦で、王手をかけられた日本ハム。
「まだ、これから。一緒に戦っているファンに何とかいい報告ができるようにしたい」(中日スポーツより)
と必死に前を向いた栗山監督に応えるため、選手たちには流れを変えるようなプレーが求められる。
(2012年11月2日)
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