田沢、ヤンキースにリベンジ

レッドソックスの田沢純一投手は、ボストンでのヤンキース戦に先発して6回を投げ、8安打されながら得点を許さず、2勝目を挙げた。チームは14-1で勝った。

新人右腕が宿敵を前に仁王立ちだ。

田沢は、

「まさか無失点で終われると思っていなかった。いい打者がそろっているから、ヒットは仕方ない。何とかその後、粘りたいと思っていた」

とほおを緩めた。

リベンジの一戦だった。

7日のプロ初登板ではA･ロドリゲスにスライダーをサヨナラ被弾。

その夜、捕手のバリテックに

「お前はいい球を投げた。彼は配球を読んで打ってくる。駆け引きで、おれが負けたんだ」

と慰められたという。

因縁の相手との再戦。三回2死一塁で、打席にロドリゲスを迎えた。追い込んでから勝負球のスライダー。

これがボールと判定され、フルカウント。そして再び、スライダーを外角いっぱいに投げ込んだ。見逃し三振。

松井秀との対決も3打数無安打に封じて"圧勝"。「昨日も2本、ホームランを打っていたし、不安もあったけれどキャッチャーを信じていれば大丈夫かなと」

とうれしそうに振り返った。

故障者リスト入りしているウェークフィールドが26日に先発復帰するが、田沢の先発ローテ残留は決定的だ。

次回27日のホワイトソックス戦での先発が有力な右腕は

「ちょっと間違えば、ホームランとなる怖い面はあるけれど、自分も少しは通用すると分かった」

とコメント。

伝統の一戦の歴史に名前を刻んだ田沢が、着実に階段を上がっていく。

(2009年8月24日)

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