寺島しのぶに最優秀女優賞!! ベルリン映画祭で日本人3人目の快挙!!

第60回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門の受賞結果が20日夜(日本時間21日未明)発表され､若松孝二監督の｢キャタピラー｣に主演した寺島しのぶ(てらじましのぶ=37)が最優秀女優賞を受賞した｡

日本人の同賞受賞は､1964年の左幸子(今村昌平監督｢にっぽん昆虫記｣)､75年の田中絹代(熊井啓監督｢サンダカン八番娼館望郷｣)以来､35年ぶりで3人目｡

同映画は､太平洋戦争で手足を失った軍人の夫と､介護に追われる妻の物語で､戦争の愚かさを描いたもの｡

20日の授賞式には､既に日本に帰国している寺島に代わって､若松監督が出席｡

トロフィーを受け取って､寺島から届いた｢60回という記念の映画祭で､このような賞をいただいて感謝しています｡生涯の宝物にします｡いつか､すべての国の戦争がなくなることを祈っています｡殺し合うことでは何も解決しないということが､この映画を通じて伝わればいいと思います｣とのメッセージを伝えた｡

寺島は歌舞伎役者の尾上菊五郎､女優の富司純子の娘で､荒戸源次郎監督の｢赤目四十八瀧心中未遂｣(2003年)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞などを受賞｡

07年2月にフランス人でアートディレクターのローラン･グナシアさんと結婚した｡

現在はNHK大河ドラマ｢龍馬伝｣のほか､寺山修司作の舞台｢血は立ったまま眠っている｣(蜷川幸雄演出)にも出演している｡(松野)