つかこうへいさん、突然の訃報に芸能界に追悼の声、広がる

10日に死去した劇作家つかこうへいさん(享年62)が生前、知人らにあて残していたコメントの全文を、つかこうへい事務所(東京都北区)が12日、公表した。

つかさんが4月ごろ、事務所関係者に預け、死後に開封するよう頼んでいた。

コメントは1月1日付け。

「思えば恥の多い人生でございました」と振り返り、自身に信仰する宗教はなく、葬儀やお別れの会は遠慮すると述べている。

遺骨については「娘に日本と韓国の間、対馬海峡あたりで散骨してもらおうと思っています」と説明。「今までの過分なる御厚意、本当にありがとうございます」と感謝の言葉で結んでいる。

1970、80年代にブームを巻き起こし、演劇界の第一線に立ち続けてきた、つかさんの死去の報に、芸能界から悼む声が寄せられた。


◆黒木メイサ(くろきめいさ=22)
04年「熱海殺人事件・平壌から来た女刑事」でデビュー。今年2月の「飛龍伝2010ラストプリンセス」で主演を務める。

ニュースでつかさんの訃報を知り、大変驚いております。芸能界に入り初めてお仕事させて頂いたのが、つかさんでした。15歳で田舎から出てきた、何も知らない何もない小娘を育てるべく、つかさんはたくさんの愛を注いで下さいました。つかさんに恩返しをしたいという思いで役者をやってきました。これからもその想いを抱き、やっていきたいと思います。ご冥福をお祈りいたします。

◆石原さとみ(いしはらさとみ=23)
08年「幕末純情伝」で主役の沖田総司役を務める。

つかさんと過ごした日々で楽しくない日なんか一日もなかった。毎日が楽しかった。声を顔を、思い浮かべるだけで涙が出ます。2年後にさとみとやるものを今考えているんだよ、と電話口で笑いながら話してくれていました。もう大好きな人を失いたくありません。

◆小西真奈美(こにしまなみ=31)
97年に「北区つかこうへい劇団」に入団しモデルから女優への転身。

あまりにも突然の事に、まだ信じられない気持ちでいっぱいで、今は言葉にする事が出来ません。

◆吉沢悠(よしざわひさし=31)
08年「幕末純情伝」で高杉晋作役を務める。

"またいつか一緒にやろう"とお言葉をかけていただいたのですが、かなわぬ願いとなってしまったことがとても残念です。とても深い人情味にあふれたすてきな先生でした。

◆阿部寛(あべひろし=46)
93年「熱海殺人事件 モンテカルロ・イルージョン」で主役のバイセクシャルの部長刑事役を好演。

厳しい中にも、常に役者への愛情がみちあふれている方でした。20代の後半に、つか先生に出逢え、役者として生きる自信を教えて頂きました。ただただ、感謝の気持ちでいっぱいです。出来れば、あと一度だけ先生の舞台が踏みたかった。

◆広末涼子(ひろすえりょうこ=29)
03年「飛龍伝」と「幕末純情伝」に主演。

本当にいつもパワフルで、止まることのないつかさんの稽古の勢いに、私も得体の知れない力と涙が溢れてきたことを思い出します。つかさんの素晴らしい二つの作品に参加できたことを誇りに思い、ご一緒させていただけたことを感謝しています。ご冥福をお祈りします。


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