福田沙紀が平成を代表する名女優へと進化する瞬間！

TBSの連続ドラマ「だいすき！！」や､フジテレビ系の4夜連続ドラマ「一瞬の風になれ」で名演技を披露し､2009年春の話題の映画「ヤッターマンへの出演も決定､着実に大女優への道を歩んでいる福田沙紀（ふくださき=18）が､今度は清く美しい女子高生を熱演することが決まった。

出演が決まったのは「櫻の園」という作品。

おや？と思ったあなたは物知り！

「櫻の園」といえば､ロシアの作家､アントン・チェーホフが書いた歴史的な名作舞台……なのだが､今回は少し違う。

実は､85～86年に発表された吉田秋生の人気コミックを原作とした同名の映画のリメイクなのだ。

90年にじんのひろあき脚本､中原俊監督で実写映画化され､日本アカデミー賞をはじめとする各映画賞を総ナメにするなど､高い評価を得ているこの作品。さらに94年には2度､07年にも舞台化されるなど､長年にわたって多くの人に愛されている作品ということで､チェーホフの戯曲に負けず劣らずの名作とされている。

舞台は､桜華学園という女子校。毎年春の創立記念日にアントン・チェーホフの戯曲「桜の園」を上演するのが伝統になっている。

この設定の中で公演を控えた演劇部員たちの葛藤を通じて､思春期の少女の人間関係やデリケートな心情をつづっていく群像劇だ。

18年ぶりの今回のリメイクでも､再び中原俊監督がメガホンをとる……がストーリーは一新。

「櫻の園」の世界観を引き継ぎながらも､演劇部のない桜華学園に転校してきた主人公が､仲間を集めて舞台上演を目指すという､まったく新しいストーリーになっている。

第10回全日本国民的美少女コンテスト演技部門賞を受賞後､数多くのドラマで実力を磨き続けた福田という原石が､ついに宝石となれそうな作品なのだ。

この映画､もしかしたら後世に語り継がれるような名作に育つかもしれない。今から動向が見逃せないのもうなずける。（古田鉄寿）