南極大陸
[第1話]
10/16放送

倉持(木村拓哉)は山を登っていた。
その日は12年前に事故で死んだ仲間の命日だったのだ。
そんな彼の前に東大理学部の教授・白崎(柴田恭兵)が現れる。

白崎は国際地球観測年への招待状が届いたと告げる。
再来年の国際地球観測年に向けて、来月、ブリュッセルで南極会議が開かれるという。
白崎はその会議に出席し、南極観測に参加するつもりだった。

昭和30年9月。
ブリシュッセルで会議が開かれ、白崎も参加した。
日本以外は全て戦勝国。
敗戦国に南極へ行くような国力はあるのかと蔑まれるが、結局、観測参加が認められる。

南極へ行くためには、5億円の予算を要する。
白崎は大蔵省に出向くが、南極観測などに予算は出せないと一蹴された。

落胆する白崎に、山岳部のOBで新聞社に勤める内海(緒形直人)に相談してはどうかと言う。

その夜、倉持から相談を受けた内海は、新聞社の創立記念事業のネタを探していたと言う。
自分も南極へ行ってみたいので、寄付金を呼びかけてみるというのだ。

やがて、白崎のもとに、日本の観測場所が決定したと連絡が入る。
そこはプリンス・ハラルド海岸という、インアクセサブル=接近不可能とされている場所だった。
他の国々は日本に期待していないということに他ならなかった。

その後、白崎たちは大蔵省から、新聞社を巻き込むのはやめろと警告される。
大蔵省からの反発で資金繰りが危うくなり、倉持たちは南極観測断念を考え始めていた。

そんなある日、倉持のもとに知り合いの男の子・晴夫(矢部光祐)がやってくる。
晴夫は大事そうに持ってきた5円玉を倉持に差し出した。
新聞を見て、募金しに来たのだ。
すると、晴夫の後ろには子供たちが大勢いて、誰もが5円玉や10円玉を差し出した。

子供たちの募金が話題になって、南極観測に注目が集まり、いよいよ国家事業に発展する。

やがて、日本学術会で説明会が開かれ、倉持は来年の11月に出発するという計画を発表した。
南極に接岸できるのは、南極の夏である1月から2月の2カ月間だけ。
そのためには、11月に日本を出発する必要があったのだ。

南極行きのためには、3つの問題をクリアする必要があった。
1つは観測隊員、もう1つは観測基地設営、さらには南極へ行くための砕氷船。
中でも、難関は船。日本には氷を割って、海を進める砕氷船がなかった。
他国が全てチャーターしていて、日本が借りることはできない。
倉持らは海上保安庁に掛け合い、砕氷船に改造できる船がないかと考える。

さらに、雪上車をどうしたらいいかという問題も発覚した。
すると、京都大学の教授・星野(香川照之)が犬ぞりを使おうと提案する。
白崎は南極の寒さに耐える犬がいるのかと尋ね、倉持はカラフト犬がいいと言う。

やがて、海上保安庁から砕氷船候補の船が見つかったと知らせが入る。
白崎たちが見に行くと、それは造船から18年でボロボロの宗谷だった。

海上保安庁の船木(岡田義徳)は、戦艦大和は1度の出撃で沈んだが、宗谷は何度出撃しても沈まなかったと言う。
白崎から相談を受けた倉持は、少し調べる時間をくれと告げる。

その夜、倉持は戦艦大和の設計図に、牧野茂(加藤剛)という名前を見つけた。
翌日、倉持は船の修理工場を訪れ、宗谷の改造を依頼するが、工場長の畠野(中原丈雄)は期間の短さを理由に拒否。
だが、倉持は船艦大和と同じ牧野に設計図を頼むつもりだと言う。
畠野は牧野の設計図を見て、宗谷の改造を引き受けた。

白崎の面接の末、第1次南極観測隊員が決定した。
その中には自動車メーカーの社員・鮫島(寺島進)や、中華料理店の店員・山里(ドロンズ石本)、犬の訓練経験があると嘘を言った大学院生・犬塚(山本裕典)らがいた。
だが、倉持は政府から参加を認められなかったと、白崎は言う。
12年前に隊長を務めていた登山で、仲間が事故死していることが問題となったのだ。

星野の口添えで、倉持は犬ぞりの準備までは参加することに。
倉持と犬塚は北海道に向かい、カラフト犬研究所の古館(山本學)を訪ねる。

古館によると、カラフト犬を犬ぞりに使うなら、20頭は必要だということだった。
研究所にいる10頭を貸すから、残りの10頭は自分たちで探すよう告げた。
倉持らは古館の娘・綾子(木村多江)の家に厄介になりつつ、北海道でカラフト犬を探すことに。

綾子の家ではカラフト犬の血が入った犬・リキを飼っていた。
リキが犬ぞりの先導犬だったと知った倉持は、南極に連れていこうと考える。
だが、リキになついている綾子の娘・遥香(芦田愛菜)からダメだと言われてしまった。

倉持の父親は日本初の南極探検隊・白瀬探検隊の隊員だった。
それを知った古館は白瀬探検隊が犬ぞりで使ったカラフト犬の末裔が研究所にいると告げた。
さらに、その子供2匹がいる農場があると言う──その2匹の名はタロとジロ。

タロとジロは既に売却されていたが、倉持は手持ちの金を全て渡して、2匹を買い取る。

やがて、倉持は集まったカラフト犬で、犬ぞりの訓練を始める。
だが、先導犬がおらず、犬たちはケンカになってしまい、収拾がつかない。

そんな訓練の様子を見ていたリキが、犬ぞりのもとに走ってきた。
リキが犬ぞりの前で吠え、走り出すと、それまでバラバラだった犬たちが一斉に走り出し、犬ぞりを引き始める。
それを見ていた遥香は、必ず日本に連れて帰ることを条件に、倉持にリキを明け渡した。

一方、本州では宗谷の改造工事が難航。
浸水テストで事故が起こり、南極観測は中止か?という報道まで出てしまう。
白崎たちも観測中止を決断しようと考える。

すると、横浜中の職人が改造工事現場に集まってくる。
その姿に心打たれた白崎は、計画続行を決断した。

観測基地の設営も着々と進んでいた。
後のホンダの創業者・本田宗一郎が風力発電機を寄付。
後にソニーを創業する井深大や盛田昭夫が無線機を寄付した。
竹中工務店も協力し、日本初のプレハブ住宅である昭和基地も完成する。

宗谷の出発を目前に迎え、白崎は文部大臣に倉持の観測隊参加を直訴。
それが認められ、倉持も第1次南極観測隊に参加することになった。

その夜、星野は倉持に、南極観測隊の数人を選抜して、越冬する計画を明かした。
星野の中では、そのメンバーは既に決まっていた。

昭和31年11月8日。
倉持たちを乗せた南極観測船・宗谷は、ついに港を出発した。
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キャスト
倉持岳志 / 木村拓哉(きむらたくや)
第一次南極越冬隊副隊長で、横浜出身、東京・・・
高岡美雪 / 綾瀬はるか(あやせはるか)
岳志の義理の妹。岳志のことを慕い、日本か・・・
氷室晴彦 / 堺雅人(さかいまさと)
第一次南極越冬隊のメンバーで監査役。気象・・・
犬塚夏男 / 山本裕典(やまもとゆうすけ)
第一次南極越冬隊のメンバーで犬ぞり担当。・・・
白崎優 / 柴田恭兵(しばたきょうへい)
第一次南極越冬隊隊長。南極観測の総責任者・・・
星野英太郎 / 香川照之(かがわてるゆき)
第一次南極観測隊の副隊長で、第一次越冬隊・・・
古舘遥香 / 芦田愛菜(あしだまな)
古舘綾子の娘。父親を病気で亡くし、母の実・・・
古舘綾子 / 木村多江(きむらたえ)
古舘智大の娘。数年前に夫を病気で亡くして・・・
横峯新吉 / 吉沢悠(よしざわゆう)
第一次南極観測隊のメンバーで、通信担当。・・・
船木幾蔵 / 岡田義徳(おかだよしのり)
第一次南極観測隊のメンバー。設営担当。海・・・
古館亮 / 井上瑞稀(いのうえみずき)
古舘綾子の息子。父親を病気で亡くし、母の・・・

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