おせん
[第2話]
04/29放送

一升庵に戻ってきた江崎(内博貴)は、板前から雑用ばかりを押し付けられる。新入りで一番の下っ端になるのだから仕方がないが、不満が募っていた。女将・おせん(蒼井優)にも、さんざん小言を言われっぱなしだ。

「月給5万でそこまで出来るか!」と不満を爆発させているところに、先代女将・半田千代(由紀さおり)が現れた。女将業を娘のおせんに譲り、隠居しているはずの千代の登場に、一升庵の面々は大慌てだ。

千代は「千成のゴッドマザー」とも言われ、町の人々さえ頭が上がらないという伝説的の人物なのだ「人を見る目」は超一流と言われる千代は、江崎を見ると、「なんであんなのを雇っている」をけなす始末だ。

そんなある日、一升庵の客として来ていた高校の先輩・岡本(岡田義徳)と江崎は会う。「給料5万円でこき使われている」と先輩に文句を言いながら岡本と酒を飲む江崎。手作り味噌の話をすると、岡本は「一日3食おいしい賄いが食べられるんだからいいじゃないか」と笑われてしまった。岡本夫婦は仕事がお互いに忙しくて、家計も家事も五分五分というルール。妻(佐藤仁美)と一緒に食事を取る習慣もなくなっていたのだ。毎年、祖母と祖父が毎年仲良く作る味噌が祖母から送られてくるのに、使い切れずに腐らせてしまうのを、申し訳なく思っていたのだ。

毎年恒例の味噌作りに千代はやってきたのだ。おせんは、「今年の味噌作りは江崎に頑張ってもらう」と宣言。今年の味噌はヨっちゃんさん印ってことで」と微笑む、おせん。その微笑みの先には、想像を絶する大変な作業が待っていたのだ。

江崎はおせんとともに、連日、味噌の材料に使う大豆をよりわける作業に徹夜していた。ところが、必死でよりわけたつもりだった江崎に、おせんはやり直しを命じる。「あんたは食い物には優しいけど、俺には全然思いやりがない!」と、またもや江崎は一升庵を飛び出してしまうのだった。これが江崎の悪いところだ。

ところが、江崎不在のまま迎えた味噌仕込みの当日、一升庵には岡本が「味噌作りを見学させて欲しい」と現れる。しかし、 江崎は店を飛び出してしまった手前、陰からそっとみんなの様子を見ていた。

「茹でた大豆をワラジをはいてつぶす」これが一升庵流の味噌作り方だ。楽しそうな様子を羨ましそうに見ている江崎の前に、先代の女将・千代がやってくる。千代は「おせんが厳しく江崎に豆の選別を命じたのは、今年の味噌を『ヨっちゃんさん印』の味噌にしたい」と思ったからだと、おせんの気持ちを伝える。

「ワラジを履いて飛び込んでいきゃあいい」江崎にワラジを渡し、みんなの輪の中へ飛びこんで行くようにと笑う千代。江崎はおせんにもう一度、店に戻りたいと頭を下げる。

楽しそうな一升庵の様子を見ていた岡本に、千代は、「皆で苦労して作った味噌を皆で食べて仲が悪くなるなんて理屈はない」と言った。その言葉を聞いた岡本は、おせんに「味噌汁の作り方を教えてほしい」と頼む。おせんは、手作り味噌だからこそおいしい「鍋焼き味噌汁」を教える。

おいしい「鍋焼き味噌汁」の作りかたを教わった岡本は、忙しい妻のために味噌汁をこしらえるのだった。岡本は妻に「一緒に買い物をして、料理して、一緒に食べよう。失敗しても、一緒に失敗しよう。それが本当の五分五分。分ける事ではなく分かち合う事が二人には必要」と語る。

今年の味噌作りを終えた千代を、おせんは見送った。別れ際に千代は、江崎を雇ったことについて触れ、おせんのやり方を認めると笑顔で去っていった。

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キャスト
半田仙 / 蒼井優(あおいゆう)
老舗の料亭「一升庵」の若女将でドラマの主人公。
美人で色っぽくて粋な女だが、大酒のみで天然系なところが残念。とにかく何でもこなす多彩な才能の持ち主。
通称「おせん」。
「笠置の弁天桜」との異名を持つほどの美貌でファンも多い。
江崎ヨシ夫 / 内博貴(うちひろき)
23歳。有名レストランに勤める料理人だったが、突然辞めてしまう。
修行を兼ね一升庵で住み込みで働くことになる。
おせんと行動を共にすることが多いが、おせんの懐具合を顧みない豪快な骨董買いっぷりに、日々頭を悩ませている。
通称『グリコ』外見はいいのだが、やんちゃな性格。中途半端なところある。
腕には自信があり、プライド高き男なのだが、一升庵では一番下っ端で、正直、頭にきている。
藤城 清二 / 杉本哲夫(すぎもとてった)
43歳。一升庵の板長。一見コワモテだが実はとても優しい。
誰もが認める腕前の達人。
寡黙な職人気質で板場では父のような存在。

竹田 留吉 / 向井理(むかいおさむ)
26歳。一升庵の二番板。おせんを崇拝者で、江崎とはよく対立する。

鈴木 テル子 / 鈴木蘭々(すずきらんらん)
おせんの料亭「一升庵」の仲居。
新潟の米農家が実家で、彼女がワラを使って炊きあげるご飯は絶品の「米番長」。
お国言葉が抜けない、田舎っぽさも魅力。
おっとりしている性格だが、思い込みも激しい。



久保田 冬子 / 工藤里紗(くどうりさ)
24歳。一升庵の仲居。
新潟の実家は日本酒の蔵元。一升庵では「酒番長」。
オシャレが大好きでいまどきの女の子。
脇坂 玉子 / 森田彩華(もりたあやか)
20歳。おせんの「一升庵」の仲居。
実家は鶏料理の名店「玉よし」。「一升庵では「鶏番長」。
優しい性格。


珍品堂さん / 渡辺いっけい(わたなべいっけい)
46歳。おせんがひいきにする骨董品店「珍品堂」の主人。
おせんには弱いが、江崎にはめっぽう厳しい。
骨董の真贋の目利きは日本一。

浅井 シズ / 余貴美子(よきみこ)
52歳。おせんの料亭「一升庵」の仲居頭。
おせんが生まれる前から一升庵に仕える。
現役の従業員の中ではもっとも古株の存在。
先代の女将・千代がいない間は母親のようにおせんに接する。
世話好きで、おせんには、少しでも普通の女の子らしい人生を送ってもらいたいと願っている。
半田 千代 / 由紀さおり(ゆきさおり)
60歳。「一升庵」の先代女将で、おせんの母。
おせんはもちろんのこと、一升庵のメンバーも、町の人々も、彼女に頭が上がらない。
のゴットマザー的存在。
今は女将業を娘のおせんに譲り、南伊豆で隠居生活中。

木下 秀雄 / 松方弘樹(まつかたひろき)
63歳。調理師学校「木下クッキングスクール」の校長兼経営者。
おせんの料理のファンであり、おせんのことも大好き。
「一升庵」の料理の大ファンでもある。
「一升庵」の常連さん。

長谷川 健太 / 奥村知史(おくむらともふみ)
20歳。おせんの料亭「一升庵」では下っ端の板前。
明るくおしゃべりな性格だが、ちょっとお調子者。
周囲に振り回され気味。


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