臨場
[第8話]
06/03放送

この日、留美(松下由樹)は警察学校に同期だった春枝(渡辺梓)と「久々に会おう」と誘われ、待ち合わせをしていた。15年ぶりの再会だったが、留美は気乗りしない顔をしている。

専業主婦として幸せな生活を送っているという春枝に対し、留美は独身。“仕事一筋にがんばっている”とはいえど留美にとって春枝の話は自慢話にしか聞こえなかった。そして春枝が同じく警察学校の同期・久乃(川上麻衣子)と彼女の夫・国広(春田純一)の話を持ち出してきたことで、留美は今まで抑えていた感情を春枝にぶつけてしまう。

じつは、留美と春枝と久乃は警察学校時代の仲良しだったが、3人国広を好きになってしまったことで気まずくなっていたのだ。結局、国広は久乃と結婚、その直後に春枝は警察を辞めて今の夫と結婚している。留美にとって、触れてほしくない過去だった。
それなのに春枝が「もし、彼(国広)が久乃じゃなくて私と結婚していたら…」などと話したことから、留美は怒りをあらわにしてしまったのだ。

翌日、臨場要請を受ける留美は愕然とする。臨場する遺体は――春枝だったのだ!
ショックでその場に崩れ、パニックを起こす留美。現場に向かうための車の運転も出来ない状態で、一ノ瀬(渡辺大)が代わりに運転して現場に急行する。

現場で留美の様子がおかしいことに気づいた立原(高嶋政伸)は一ノ瀬(渡辺大)を呼び止めて事情を聞いた――。

春枝の遺体は自宅の古アパートで発見される。きちんと化粧をしてきれいな身なりをし、浴槽の中に座り込むように死んでいた。そばには七輪が置かれ、彼女の体には一酸化炭素中毒の跡が見られる。死亡時刻は昨晩9時〜11時。9時過ぎに2階アパートの住人が階段を下りる人影を目撃しているが男女性別も不明。しかし、現場の状況からすると留美は自殺だった。

1Kの古いアパートだったが、室内はきれいに整頓されていた。部屋のなかで立原の目に留まったのは古い警察の機関雑誌「警活」だった。ペラペラと中を見る立原――。

一方、倉石(内野聖陽)が注目したのは、畳の上に落ちていた銀のネックレスだった。それは若い子がするような品物で春枝が身につけるには似つかわしくない品物だ――。

春枝はこのアパートで一人暮らしをしていた。家族と幸せに暮らしていると思っていた留美はショックを受けた。「私のせいだ!私があんなことを言ったから!!」留美は再び泣き崩れる。

留美は、倉石と立原に昨日のことを説明する。自分を責める留美の前で、倉石は「自殺ではなく他殺だ」と言う。立原も、目撃された不審者のことが気になり、徹底的に聞き込むよう部下に指示した。

留美は春枝が同期の人達に送っていた自作の詩と絵の書かれたはがきを集める。絵葉書に込められた春枝の思いを何とか拾い集めたかったのだ。

春枝の葬儀のとき、留美は久乃と夫の国広(春田純一)に再会する。国広は今、所轄の副署長に出世していた。留美は久乃にも、「春枝からもらった絵葉書があったら送ってほしい」と頼む。

捜査は難航していた。春枝は目立たない女で周囲の聞き込みから不審者は浮かんでこなかった。練炭を購入したのは春枝自身。署内では「春枝自殺説」が流れ、現場からも立原に対して不満が向けられた。しかし立原は春枝の身辺捜査を続行させる。

倉石は銀のペンダントを磨いた店を探していた。銀は手入れをしなければすぐに変色してしまう。春枝のペンダントは新品のようにピカピカだったからだ。倉石はペンダントを磨いた店を探しだし、ペンダントが好きな人から送られたものだということをつかむ。

そんなある日、留美は倉石に「これ以上、捜査を止めてください」「春枝は私の言葉を聞いて、ショックを受けて自殺したんです」と訴える。留美の言葉を聞いていた倉石は「俺のとは違うな」と漏らした…。

留美のもとに久乃から封書が届く。中には春枝から送られた春枝の葉書が入っていた。それを見た留美は愕然とする。春江の葉書は全て寒くて暗い冬をイメージさせる詩が書かれていた。ところが久乃の葉書には『――いっせいに 花ほころび 春来る!』と “春”の喜びを伝える詩が書かれていたのだ。

そのころ捜査一課では新宿のホテルで春江と男が一緒にいるところを見たという目撃証言を得る。ホテルの防犯カメラに映っていたのは、春枝と国広だった――。

国広の証言によれば、春枝とは1ヶ月前に偶然再会したのだという。春枝に誘われるがままにホテルで関係を持つが、春枝が15年前に国広がプレゼントしたペンダントを大事に持っているのを見て怖くなり、春枝が死亡する3日前に別れたという――。

一方、留美は久乃と会っていた。留美の問いに久乃は頷く。午後9時過ぎ、アパートの住人が目撃したのは久乃だったのだ。夫を寝取られた久乃が春江を訪ねていたのだ。久乃は春枝に罵声を浴びせた。春枝のネックレスを引きちぎったのも久乃だった。

後日、倉石は小松崎(伊武雅刀)と立石の前で見立て違いだったと告白する。春枝は自殺だと言うのだ。初めから自殺だとわかっていたのだろうと言う立原に、倉石は部下の為だと話す。
偶然、倉石の言葉を聞いた留美はハッとした。「どうやら君のためらしいな…」立石が留美に声をかける。留美は倉石の後姿に深々と頭を下げた――。


06/24 第10話


06/16 第9話


06/03 第8話


05/27 第7話


05/20 第6話


05/13 第5話


05/06 第4話


04/29 第3話


04/22 第2話


04/15 第1話

キャスト
倉石義男 / 内野聖陽(うちのまさあき)
警視庁刑事部鑑識課の検死官。死体の目利きに関しては他の追随を許さないほどの鋭さを持ち、わずかな傷跡や証拠の矛盾も指摘する。口癖は、他人の見立てに対しての「俺のとは違うな」。組織にとらわれない豪放で破天荒な性格で、上司にも平気で楯つくため、上層部からは疎まれがちだが、一方で信奉者も多い。
趣味はガーデニングと家庭菜園。かつては結婚していたが、離婚してからは独身のままでいる。
小坂留美 / 松下由樹(まつしたゆき)
警視庁刑事部鑑識課の検視補助官。元は交通課で白バイ隊員として、真面目に働いていた。引き逃げ事件で倉石と知り合い、彼の犯人逮捕に導いた見事な見立てと、死者を身内のように悼むその仕事ぶりに惹かれ、倉石のもとで働きたいと志願の末、検視補助官へ。本気で検視官を目指しているため、一ノ瀬の態度が気に入らないでいる。
立原真澄 / 高嶋政伸(たかしままさのぶ)
警視庁刑事部捜査一課の管理官。捜査一課の精鋭チームを率いており、敏腕捜査官として過去に数々の難事件を解決している。倉石とは同期で互いに力を認め合っているはずだが、常に対立しており、典型的な倉石の存在を疎ましく思っている幹部の一人となっている。
小松崎周一 / 伊武雅刀(いぶまさとう)
警視庁刑事部刑事部長。倉石や立原の上司。厄介者ではあるが、確かな見立てをする倉石を買っており、倉石を移動させろという圧力にも屈服せずにいる懐の深い上司。
一ノ瀬和之 / 渡辺大(わたなべだい)
警視庁刑事部鑑識課の検視官心得。一流大学を卒業後、警察官になり、準キャリアとしては異例の早さで出世する。その後、捜査一課の立原管理官から“検死官心得はエリートコースだ”と勧められ、現在の部署へ。万事をそつなくこなし出世欲も強いため、この役職に長居するつもりもなく、その態度が小坂からは疎まれる。しかし、倉石と関わることによって、人間的な変化が徐々に生じていく。

臨場特集ページ
ドラマコーナー
ドラマ一覧

サイトのご案内へ
無制限99円 取り放題[TOP]

JASRAC許諾番号
6834131007Y41011
Blau