スペインまさかの黒星!! シュート本数24本も無得点･･･〔W杯〕

16日に行われたW杯1次リーグH組のスペイン対スイス戦、優勝候補筆頭の呼び声高い世界ランク2位のスペインが、同ランク24位の格下スイスを相手にまさかの0-1で敗れた。
ボールを圧倒的にボールを支配しながら決定力に欠き、後半7分にカウンターからスイスFWジェルソン・フェルナンデスに決勝点を許した。
昨年6月から国際Aマッチで負け知らず12連勝の"無敵艦隊"が沈む大番狂わせとなった。

ボール支配率63％、シュート数24本でまさか無得点とは―
ピッチを足早に去る選手達の顔はこわばっている。無敵艦隊を沈めたのは、過去15勝3分と圧倒した相手だった。

立ち上がりから圧倒的に攻めた。右ひざ手術から回復しつつあるFWフェルナンド・トーレスは先発を外れたが、中盤のテクニシャンたちが得意のパスワークでボールを完全に支配。スイスゴールを何度も脅かす。
24分にはDFピケが決定的な場面。イニエスタからのスルーパスに合わせると、フェイントでDFをかわし、右足でシュート。
しかしこれは、スイスGKベナリオが判断良く飛び出して体に当ててセーブ。
前半終了間際の44分には、1トップのビジャがシルバのスルーパスに走りこみ、エリア内の左でシュートフェイント。
GKとDFを引き付け決定機を生み出すも、逆サイドへのループシュートはあいまいな軌道で枠から外れた。
両者無得点のまま折り返しを迎えると、
後半7分、スイスはゴールキックからボールをつなぎ、混戦の中、飛び出たFWフェルナンデスがこぼれ球を押し込んで先制点をチームにもたらす。
予想外の展開に焦ったスペインは後半16分にフェルナンド・トーレス、17分にヘスス・ナバスのFW2人を立て続けに投入し、逆転を図ったが、
球数は多くとも精彩さに欠けたシュートは得点へとつながらず、こぼれ球をも許さないスイスの固い守りを前に、ボール支配率63%、シュート数24本の圧倒的攻勢は無意味に終わった。

試合後、スペインのビセンテ・デルボスケ監督は「われわれはオーソドックスかつ勇敢にゴールに迫ったが、得点を奪うことはできなかった」（ロイター）とコメント。
さらに「この敗戦により、残り2試合を連勝しなければいけなくなった」と苦しいスタートを認めた。

一方、スイスのオットマー・ヒッツフェルト監督は「大会の初戦で優勝候補の一つに勝てたので、素晴らしい気分だ。予想外の勝ち点3を手に出来た。ましてや、チームの力強いパフォーマンスが見られたのはうれしかった」と19試合目にして初めての対スペイン戦白星を喜んだ。

優勝候補筆頭の呼び声高いスペインだが、"万年優勝候補"の呼び名が思い起こされる屈辱のスタートを切ることとなった。

(2010年6月17日)

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