日ハム･多田野､戦力外乗り越え3年ぶり白星! ｢早く先発がしたかった｣

【日本ハム 13-0 西武西武ドーム】
日本ハム･多田野数人投手が16日の西武戦に先発し､6回4安打無失点と好投｡
2009年8月以来､約3年ぶりに白星を挙げた｡

2年ぶりの先発となった多田野は､独自の変則フォームからコーナーを突く丁寧な投球｡
直球は140キロにも満たないが､スライダー､シュート､フォークなど多彩な変化球で西武打線を幻惑し､凡打の山を築いた｡
6回､先頭の栗山に安打を許したが､続く原は捕邪飛｡
中島は内角の直球でバットをへし折り三直に仕留めると､4番･中村には変化球でタイミングを外し､左飛に打ち取った｡

多田野は大リーグを経て､2007年のドラフト1位で日本ハムに入団｡
ルーキーイヤーにいきなり7勝を上げ､エース候補として期待されるも､2010年オフに戦力外通告を受けた｡
トライアウトを受験し､日本ハムと異例の再契約を結んだが､年俸は3500万円から800万円に大幅ダウン｡
昨季は敗戦処理を任される屈辱も味わった｡

雪辱を誓った今季､キャンプでは連日100球を超える投げ込みを敢行｡
開幕こそ2軍で迎えたが､ケッペルの故障で巡ってきた先発のチャンスを見事にものにした｡

多田野は試合後､
｢立ち上がりから力まずに投げられた｡早く先発がしたかった｣(ニッカンスポーツより)
と充実した表情｡
｢戦力外とかあったが､いろいろな経験をして(また)勝てたのが大きい｣(同)
と3年ぶりの勝利をかみ締めた｡

チームはこの日の勝利で､両リーグ10勝一番乗り｡
ダルビッシュの移籍で戦力低下が懸念された先発投手陣に､頼もしい新戦力が加わった｡

(2012年4月17日)

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