海老蔵代役･片岡愛之助の人気が急上昇! 彼は一体何モノ…!?

(12/07)

25日早朝に顔を殴られ重傷を負い､現在入院中の歌舞伎俳優･市川海老蔵(いちかわえびぞう=33)に代わって､急遽代役を務めることとなった片岡愛之助(かたおかあいのすけ=38)｡
開幕3日前にオファーを受けたという彼だが､舞台を見たファンから高い評価を受け､人気が急上昇しているという｡

11月30日から12月26日まで行われている京都･南座の『吉例顔見世興行』｡
夜の部で成田屋のお家芸『外郎売(ういろううり)』の曽我五郎役を海老蔵に代わって愛之助が務めている｡

特訓はわずか3日｡
さすがに愛之助も､
｢いや～､恐ろしかったです､最初は…｡正直､受ける自信はなかった｣
という｡
ところが､フタを開けてみれば､連日の満員御礼｡

舞台を見た女性ファンは､
｢すごいなって｡やっぱり片岡一門やな｡さすがやなと思います｣
｢『外郎売』よかったです｡ものすごく勉強なさっています｡いっぺんにファンになりました｣
と大絶賛｡

愛之助は海老蔵のように名門の出ではなく､歌舞伎界とは無縁の一般家庭の出身｡
5歳の時に親のすすめで松竹芸能の子役のオーデションに応募､芝居の世界に入ったのがきっかけだ｡

そんな彼に転機が訪れたのは､9歳の時｡
素質のある外部の『血』を入れようと設けられた13代目片岡仁左衛門の部屋子になり､歌舞伎役者としての生活がスタート｡
その後､仁左衛門の息子･片岡秀太郎の養子になり6代目片岡愛之助を襲名した｡

歌舞伎の本拠地が上方から江戸へ移り､現在では数少なくなった関西在住の歌舞伎役者の一人で､若手実力派の役者として､近年では関東でも人気がでている歌舞伎の明日を担うホープだ｡

取材したこともあるという作家･吉永みち子(よしながみちこ=60)は､
｢歌舞伎では名門の家に生まれると最初から役名の付く世界｡(それとは無縁だった人が)3日の稽古で代役が務められる｡ここまでスターになるには余程の努力がないとなれない｡
いつ何があるか分からない時に､常に構えと備えがあるかないかですね｡ものすごく骨のある人ですよ｣
と太鼓判を押している｡

｢大役を汚さないよう一生懸命務めたい｣
と語っていた愛之助｡
汚すどころか大役を務めあげ､彼の評判は高まる一方のようだ｡(上田)