フジのゴールデン帯からアニメが消えたワケ! 何故朝と夕方に集中するのか!?

『ドラゴンボール』シリーズや『こちら葛飾区亀有公園前派出所』､『ONE PIECE』などフジテレビの19時台に放送され､爆発的な人気となったアニメ作品は数多い｡主に『週刊少年ジャンプ』で絶大な支持を得ており､ヒットが確実視されていたとはいえ､例えば現在アラサーの人だと『ドラゴンボール』を全く観たことがない人を探す方が難しい｡それほど世間に大きな影響を与えた｡

ところが､昨今は同局の19時台にアニメは放送されていない｡その代わりに､週末の朝方や夕方など､あまり視聴者が自宅にいない､もしくはテレビを付けていない可能性が高い時間ばかりである｡アニメそのものは現在も多数少年誌等で連載されている｡
8月15日放送の『新･フジテレビ批評』で､同局執行役員を務める清水賢治氏がその疑問に回答した｡

｢単純な話で､少子化と子どもたちの生活のサイクルの変化です｡少子化で視聴率が悪くなり､ゴールデンの基準の15%を下回ってしまった｡また､特に都会の子供達は夕方から夜7時位まで家にいる率が下がったので､放送しても見てくれない｡小学校5年生でも在宅率が半分くらいしかいない｡多くの子供達は塾に行っている｣

『ONE PIECE』を変遷を見てみると､水曜19時台でスタートし､日曜19時台に移り､最終的に日曜朝に移動｡そこで放送終了を迎えた｡平日は塾に通う子供が多いので､日曜なら比較的少ないと判断して枠を変えたが､ライフスタイルの変化でそれさえ通用しなくなり､朝起床してまだ出掛ける前であろう朝9時半の枠に移動された｡それぞれの枠は､その後全てバラエティー枠に｡ある意味､子供よりも暇な大人がテレビ局のターゲットに変化したとも言える｡

将来におけるゴールデン帯のアニメ復活は､｢(デジタル放送による)サブチャンネルなどを活用していくという選択肢はあるのではないか｣と､ゼロではない意思を示唆｡
大人も子供も関係なく巻き込むぐらい一大ブームとなるアニメが再び現れる日を待ちたい｡(柳井)