フリーター、家を買う。
[第1話]
10/19放送

武誠治(二宮和也)は大学を卒業後に正社員として就職するが、会社の新人研修で会社に馴染めずに挫折。わずか3カ月で退職してしまう。

誠治の父・誠一(竹中直人)は「社会人失格だ」と怒鳴るが、母・寿美子(浅野温子)は温かく見守ってくれた。

さっそく、ハローワークで就職活動を始める誠治。再就職先など「すぐに決まるだろう」と考えていたのに、現実は甘くない。いざ就職活動をしてみるとなかなか決まらなかった。

とりあえずアルバイトを始める誠治だったが、人間関係につまずき、そのたびにバイトも辞めてしまうことを繰り返していた。姉・亜矢子(井川遥)は、そんな誠治の将来を心配する。しかし寿美子だけは、誠治を温かく見守った。

会社を退職してから1年が過ぎるが、誠治はまだフリーターをしていた。誠一との関係は最悪で、食事は自室で食べるようになる。ハローワークで就職活動をするが、担当者から「希望が高すぎる」と言われる始末…。ついにはバイトも辞め、自室に引きこもるようになってしまった。

そんなある日、寿美子の様子がおかしくなる。暗い台所には食品が散乱し、そのなかで寿美子が座り込んでいた。「…ごめんなさい。今日も死ねませんでした」そんな言葉を繰り返すばかりだ。亜矢子は、寿美子がうつ病だということに気づき、誠一と誠治に事情を聞く。すると誠一は「すべて誠治のせいだ!」と言い出した。誠治が就職をせずに引きこもっているのが原因だというのだ。

いつも自分の味方をしてくれた母が自分のせいでうつ病になってしまった。ショックを受けた誠治は就職することを決意する。

まずは土木会社のアルバイトが決まる。そこ会社で誠治は、女子社員・千葉真奈美(香里奈)と出会った。彼女はとてもよく働く。そんな真奈美に誠治は「ここは就職先が決まるまでの腰掛のつもりだ」と言う。「時間の融通が利くから…。今は母が病気だから病院の送り迎えもあるし…」と。

そんな誠治に、真奈美は「誰に言い訳してるの? 私はこの仕事をしたくて、ここに来ている」と言い放った。

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キャスト
武誠治 / 二宮和也(にのみやかずなり)
ごく普通の20代男子。一浪して三流大学に入学。それなりにいい将来を迎えられると思っていた。

しかし卒業後、中堅の部品会社に就職するが、社風になじめず三カ月で退職。
再就職が思うようにいかず、とりあえずバイトを始める。
しかし、少しでも人間関係が煩わしくなると、すぐに辞めてしまい、バイトを転々とする。
それが原因で父親の誠一と喧嘩ばかり。
家の中で誠一と顔を合わせるのが嫌で、自分の部屋にひきこもりがちになる。

バイトもやめて貯金もなくなった頃、母親がうつ病をわずらっていることを知り、愕然とする。
グウタラし、食費すら家に入れない自分のせいだと思い、割のいい土木のバイトを始める。

次第に、土木を生きがいとする現場の仲間や真奈美との交流を深めていく。
その中で、仕事に対する思いや家族再生の希望を見つけていく。
千葉真奈美 / 香里奈(かりな)
土木現場で誠治が出会った、明るくたくましい女性。
一流大学土木工学科卒業後、大手建設会社に入社。
希望は、土木の設計。

机上の空論の設計しかできない設計士にはなりたくないと、現場を志望。
現場では、男性作業員たちと同じく作業着姿で力仕事を難なくこなし、体育会系の現場の雰囲気にも馴染んでいる。

将来は「橋を建てる設計士になりたい」という夢を持ち、揺るぎない意志で、着実に人生を歩んでいる努力家。

誠治に対しては、はじめ恋愛感情を全く抱かず、むしろひ弱で中途半端な誠治を軽蔑し、相手にしていない。

武寿美子 / 浅野温子(あさのあつこ)
誠治の母親。
近所からの陰湿ないじめや無関心な家族の態度に静かに耐え続けた結果、
うつ病にかかってしまう。
武誠一 / 竹中直人(たけなかなおと)
誠治の父。
武亜矢子 / 井川遥(いがわはるか)
誠治の姉。
豊川哲平 / 丸山隆平(まるやまりゅうへい)
大悦土木の仲間。

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