髭男爵が2008年内に大ブレイクする!?
(02/22)

「お笑いブーム」という言葉はもはや過去のものだ。

もはやブームではなく、お笑い文化は日本を代表するエンターテインメントの形として、不動のものとなっている。そして、かつてアメリカンドリームという言葉があったように、今は「お笑いドリーム」という言葉も出てくるのではないだろうかというほど、お笑い芸人のサクセスが多い。

それを代表する例が、小島よしお(こじまよしお=27)とサンドウィッチマンだろう。

小島はもはや説明不要だろう。サンドウィッチマンも昨年の「M-1グランプリ」で勝って以来、またたく間に知名度が広がっていっている。

そこで、彼らに続き、今年ブレイクしそうな芸人は誰かを考えてみる。

小島、サンドウィッチマンで言えば、方や「インパクト」、方や「テクニック」という極端にタイプが違う2組だけに、その両方のエッセンスを持ちえている芸人がブレイクするのではないかとの見方が強い。つまり、インパクトのあるキャラクターでかつテクニックにも長けているという存在である。

テクニックだけで言えば、「我が家」、キャラクターで言えば「ザブングル」らが上がってくるだろうが、そのインパクトとキャラの両方があるかというとまだ弱い。

となると、あとは……髭男爵をおいてほかにないだろう。

ヒゲを生やした貴族風衣装の山田ルイ53世(やまだるいごじゅうさんせい=32)と、低音ボイスで召し使いのひぐち君(ひぐちくん=33)のふたりによる、「貴族のお漫才」や「優雅なショートコンツェルン(ショートコント)」を繰り広げる独特の世界観。もちろん卓越されたテクニックがそのキャラクターを後押ししている。

今までのお笑いスタイルになかったタイプといわれており、貴族なのに関西弁がでる、ワイングラスを持ってやたらと「ルネッサーンス!」と叫びまくるなど、キワモノと見られがちだが、ハマればハマりぬいてしまう味があるのだ。

ネタの前に観客の女性にバラを手渡したり、自作のお札をばら撒いたりする演出などもあり、当初は貴族の山田に庶民のひぐちが振り回されるというものだったが、2005年秋にひぐちが山田に合わせて衣装を新調してからは、貴族と召使いによる漫才というスタイルになる。これが今の髭男爵の人気のきっかけとなった。

とりあえず、基礎知識としてはこれぐらいで十分。あとは乗り遅れないように、こまめにネタをチェックしておくといいだろう。(古田鉄寿)


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