ハタチの恋人
[第7話]
11/25放送

井上圭祐(明石家さんま)が森山リュウでないことを、みんなの前で沢田ユリ(長澤まさみ)に知られてしまった! 慌てて皆を外に出した鈴木風太(森山リュウ/市村正親)は事情を説明する。一方、ユリと2人きりになった圭祐は、すべてを白状して謝罪する。しかし、ユリの怒りは治まらない。ユリは、圭祐に「もう誰も、何も信じられません。あなたを軽蔑します」と言い放ち、部屋を飛び出してしまうのだった。

大阪に戻った圭祐は仕事をしながらも携帯のメールをチェックし、ちょこちょことユリに謝りのメールを入れる。しかし、返事は一向にこない。次の出張まで待てない圭祐は、妻の小百合(森下愛子)には出張だと嘘をつき、東京に行くことにした。出かけるとき、小百合から「何か隠していることがあるでしょ? 身に覚えがあると思うんやけど」と言われる。後ろめたい気持ちを持っていた圭祐は一瞬躊躇するが、「そんなことはない」とつっぱね、東京へと向かうのだった。

一方、風太は「恋桜」の続編を書かないかと編集者から勧められていた。が、「恋桜」の元ネタは圭祐の恋愛物語なので、なんとも答えられなかった。

東京に着いた圭祐は、ユリの通うデザイン専門学校へ向かった。しかし、ユリはいない。と、歩いてくる由紀夫の姿を見つけた圭祐は、彼をつかまえ、ユリのことを聞き出そうとする。しかし、ユリは学校にも来ておらず、アルバイト先のホテルも一週間休みをとっていた。圭祐はせめて由紀夫には本当のことを知っておいてもらいたいと、ユリが初恋の人にそっくりだったこと、しかも名前まで似ていたこと、森山リュウの書いた【恋桜】の主人公は自分のことだと伝える。

由紀夫は、呆れ気味に圭祐の話を伝え、その女性は「沢田エリ」という名前だったということも伝える。すると、由紀夫の予想を覆し、ユリは真剣な顔をしていた。
「うちのお母さん…絵里って言うの」
由紀夫は「あいつとつきあってた可能性は?」と聞くが、ユリはそんなことはないと否定する。しかし、ユリの母は、小説と同じように、東京で美容師をしていた。

恋桜を読み返すユリ。圭祐との今までを考えてみると、由紀夫から聞いた、圭祐の言っていたことがすべて本当のことのように思えてくる。
一方、ユリに会えないでいる圭祐は、風太の傍からでソファに座り、ああ、もうオレは死にたいなどとブツブツ言いながら悩んでいた。

思いつめた圭祐の様子が心配になった風太は、ユリをホテルのラウンジに呼び出し、部屋に閉じこもって出てこない圭祐と会って、話を聞いてやってほしいとユリにお願いをする。だが、怒っているユリは一切会おうとはしない。それでも食い下がる風太は、このままだと圭祐は死んでしまうかもとユリを脅すのだった。
しかし、ユリは「『恋桜』にモデルがいるか」ということを聞こうとした。が、ユリの携帯が、圭祐からのメールの着信を知らせる。ユリは逡巡するが、風太の願いを聞き入れ、仕方なくメールを開く。と、ユリの顔色が変わった!
題名には『最期のメールです』と書かれ、本文には、永遠の別れを告げていた! 

ユリと風太は慌てて、圭祐がいる部屋へと駆けていく。と、その部屋はもうもうと煙が出ていた。実はユリへのメールの下書きを燃やそうとした瞬間、一気に燃え上がってしまったらしい。
風太は外にいたユリを呼び出し、圭祐のところに連れていった。

外に出た圭祐とユリだったが、圭祐は最後にユリに握手を求める。と、ユリは「『恋桜』のモデルだったって本当ですか?」と聞く。圭祐が肯定すると、ユリは自分の母親が東京で美容師をしていたことがあること、そして名前は沢田絵里というのだということを伝えた。

そのことを聞いた圭祐は風太に電話し、「ひょっとしたら、ユリちゃんはおれの娘かもしれない」という。
風太は急いで圭祐と会い、圭祐は自分がそう思った理由を話すのだった。圭祐は結婚式の前日、別れたはずの絵里と再び出会い、一夜の過ちを犯してしまったのだった。
果たしてユリは、その時にできた子供なのだろうか――。
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キャスト
井上圭祐(いのうえけいすけ) / 明石家さんま(あかしやさんま)
明るさだけが取り柄の平凡なサラリーマン。妻(森下愛子)を愛し、家族も大切にするが、人生の半ばを過ぎたとき、心に隙間が生まれた。そんな時、東京出張にきた幼なじみの鈴木風太(市村正親)と再会。さらに、ひょんな事からハタチのユリ(長澤まさみ)と出会い、生きがいを失いかけていた人生が大きく変わっていく。
沢田ユリ(さわだゆり) / 長澤まさみ(ながさわまさみ)
グラフィックデザイナーになることを夢見ているハタチの専門学校生。決まりかけていた就職先に内定を取り消され、人生の崖っぷちに立たされる。ホテルでのアルバイト中に圭祐(明石家さんま)と出会う。男っぽくサバサバした性格のため、由紀夫(塚本高史)の気持ちにも全く気づかない鈍感娘。
河村由紀夫(かわむらゆきお) / 塚本高史(つかもとたかし)
数年前に大学を中退したが、カメラマンを目指し、ユリ(長澤まさみ)が通う専門学校に入学し、ユリと出会う。ユリの方は由紀夫の事を一番の親友と思って接している。由紀夫は何かとユリの行動に口出しするが、自分の思いをはっきりと伝えられないでいる。
ユリの母 / 小泉今日子(小泉今日子)
ユリ(長澤まさみ)の母。実家で美容院を個人経営している。東京で頑張っているユリを心配しながらも、応援している。

鈴木風太(森山リュウ) / 市村正親(いちむらまさちか)
森山リュウというペンネームで活躍するベストセラー作家で、超一流ホテルのスイートルームで執筆している。圭祐(明石家さんま)とは幼なじみだが、女好きで、優柔不断の圭祐とは正反対のタイプ。圭祐とユリ(長澤まさみ)の関係に興味津々。
コンビニ店員 / 恵俊彰(めぐみとしあき)
ユリ(長澤まさみ)が通うコンビニエンスストアの店員。ユリのファンで、生活が苦しい彼女に賞味期限切れのお弁当をタダであげてしまう気のいいおじさん。

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