松井大輔､オファー殺到も交渉が進まないのは”大人の事情”が原因!?

ロシア1部リーグ･トムとのレンタル契約が今月で満了する日本代表MF松井大輔｡
海外やJクラブから複数のオファーが届いているというが､現在のところ正式な交渉は始まっていない｡

国内ではすでに浦和レッズ､名古屋グランパス､横浜Fマリノスの3チームが松井獲得を表明｡
そんな中､1月に開催されるアジア杯のため帰国した松井は横浜FMの練習に参加し､一気に移籍かと報じられた｡
しかし､松井はあくまでアジア杯の調整のために参加したと説明｡
移籍については､
｢(受け入れてくれた)マリノスに迷惑をかけられないので｣(サンケイスポーツより)
と多くを語らなかった｡

移籍先として多くの名前が挙がっているにも関わらず､交渉が一向に進まないのには訳がある｡
松井の保有権は2012年夏までの長期契約を結んだフランス2部リーグ･グルノーブルが保有しており､移籍には高額な移籍金が必要になるのだ｡

グルノーブルは現在､リーグ最下位に低迷しているだけなく､今年7月までゼネラルマネジャーを務めた祖母井秀隆氏の無計画な補強で経営が悪化｡
そんな状況の中､高額な移籍金が期待できる松井を簡単に手放すわけがない｡
移籍市場が活性化する年明けには現在3億円といわれる移籍金をさらに引き上げ､その資金でチーム再建を図ろうという狙いだ｡

しかし､グルノーブルはこのまま最下位でシーズンを終えると､来季はアマチュアリーグである3部に自動降格｡
そうなると､プロ契約している選手とは契約を解除しなければならず､松井の移籍金はゼロになる｡
つまり､松井獲得を狙うクラブは移籍金がゼロになるのを待ってから正式オファーに動く可能性が高いのだ｡

『移籍金』を巡るグルノーブルと他クラブの"大人の事情"に翻弄される松井｡
本人は､
｢まだ欧州でやるつもり｣(同)
と海外でのプレーを希望しているというが･･･

フランス2部リーグは来年5月まで｡
いずれにせよ､松井の移籍話が本格化するのはその後になりそうだ｡

(2010年12月17日)

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