魔女裁判
[第6話]
06/06放送

裁判員になった人たちが次々と罠にはめられ、人生を歪めていく。魔女裁判を操る黒川(鈴木亮平)たちのために…。

黒川は徹(生田斗真)の前に現れると「裁判コンサルタント」だと名乗る。
「われわれの言うことを聞いたほうがいい。そうすればすべて丸くおさまる。私は暴力は嫌いですから。think twice(再考して)…」黒川の言葉にカチンときた徹は黒川のもとへ走るが、そこにはもう黒川の姿はなかった。

「なるべくなら手荒な真似はしたくないんです。暴力はしたくないから…」
黒川の言葉を聞いた徹は不安に感じて香織(比嘉愛未)に電話をかけるが留守電に切り替わってしまう。

徹は、誰かが自分のTシャツ印刷代100万円を肩代わりして振り込んだことを知る。
「無罪にしてほしい」と…。

「やばい…これはヤバイ展開だ」徹は心配を覚えた。

黒川はいずみ(加藤あい)を罠にはめることを計画する。
義母は突然、舞を有名私立小学校に入れると言ってくる。
舞もその学校に入りたいと言うが、それらはすべて黒川が変声器を使って喋っていたのだった。

「無罪にしてほしい」これは新藤弁護士(渡邉紘平)からと睨んだ徹は、鏡子が入院していた病院に新藤弁護士に会いに行く。すると、偶然、鏡子の病室のドアが開け放たれた。徹が吸い込まれるように病室に入ると鏡子は目を覚ます。
そこへ新藤弁護士がやってきて病室外に連れ出される徹。しかしその時、鏡子は「香織さんを大切にしてあげてください」と言葉を投げかけた。

一方、黒川は東条の周辺を香織が勤務している東西新聞が嗅ぎまわっていることを知る。リークしたのは、鏡子の娘・柏木遥(忽那汐里)だということも…。

別室で、新藤は「黒川を知っている」ことを告白する。しかし、鏡子を無罪にするには仕方がなかったと漏らした。でも裏切られたと言う。Tシャツのプリント屋に100万円を支払ったのも新藤だという。黒川に脅されて有罪に入れてほしくなかったからだ。

黒川の正体を尋ねるが、アメリカで買収コンサルタントをやっていたことくらいしか知らないという。黒川の居場所を尋ねるが、いつも携帯電話で話をしているので分からないという。
しかし、新藤も誰がどんな方法で脅されているのかを調べたという。それで徹がTシャツ代で脅されていることを知ったのだ。そのほかにも2人だけ脅されている内容を掴めたという。

「誰ですか、それは――」徹の言葉に、新藤は重い口を開いた…。

徹はいずみと会っていた。
黒川が鏡子から東条に寝返ったこと、情報を貰ったこと、などを伝えた。

その頃、東西新聞社では、東条を追うことを中止すると香織が上司から言われていた。
「ガセネタだ…」上司は東条の身辺を調べたが、使い込みの事実が見つからなかったという。
「もっと詳しく調べてください!」香織が訴えるも「魔女の娘からのネタだから信用できない」の一点張り。「とにかく取材は中止する」と聞く耳を持たない。
香織と上司のやりとりを、コピー機の補修にやってきた作業員が聞いていた…。

そんなある日、裁判員が招集される。
裁判官は「鏡子が順調に回復しているので、数日以内に裁判を再開する」と話す。そこで今後のスケジュールを確認したいと集められたのだった。

みんな大丈夫だと話す。
召集後、徹は「ピンク」に話しかける。「おじいちゃんが待っているから」と逃げるように立ち去るピンクに徹は「その、おじいちゃんの事で…」と話を切り出した。

夜、徹は「ドンペリピンク」のキャバクラ前にいた。徹はドンペリピンクに「貴女を助けてあげられますよ」と、話をもちかける…。

一方、東北新聞社では香織が鏡子の担当から外されることに。どうやら新聞社上層部からの命令らしい。「取材テープとメモを全部出せ。俺が書く」と香織は上司に言われた。香織は呆然とする――。

その頃、黒川は東条と車の中で会っていた。東西新聞に手を回したのも黒川だったのだ。

――5月7日10時7分 裁判所・評議室
裁判員が招集される。被告人が退院することが伝えられる。
そして、ピンクとドンペリが当初の予定通り裁判員を辞めることが発表された。

それをモニターで見ていた黒川と東条は愕然とする。
「…オレンジだ」黒川の顔が歪む。
ピンクとドンペリに代わって、補欠裁判員のシルバーとブラウンが裁判員となることなる。

「病室に切り替えろ!」黒川の指示でモニターが病室の映像に切り替わる。
モニターには鏡子が退院をする様子が映る。
病室を出る間際、鏡子のアップが映った。
その目はカメラを捉えている。

「――魔女にやられた」黒川は唸った。

嬉しそうに去っていくドンペリを見送る徹といずみ。
ピンクもにこやかに別れを告げた。ところが徹の目の前でピンクは逮捕されたのだ。
ドンペリもキャバ嬢として働けない状態になっていた。

そこに黒川から電話が入る。
「まんまと魔女にしてやられた。あなたも、わたしも…」黒川は続けた。
黒川は、鏡子が自殺未遂を図ったのは時間稼ぎをするためだという。時間を稼いで、ピンクとドンペリピンクを裁判員から外すため。そのために徹を利用したというのだ。

「あなたは魔女に操られて人の人生をメチャクチャにした。きっとバチが当たりますよ、きっと…」黒川はそういうと通話を切った。

その頃、香織は鏡子と面会して、この裁判から外されたことを報告していた。「こんなときこそ、彼を頼ってみては…」鏡子は香織にアドバイスをする。

面会を終えた鏡子を新藤が待っていた。新藤は香織に徹とホワイトが一緒に写っている写真を手渡し、「彼に、誤解されるような行為は慎むように伝えてほしい」と言って去っていった。

その頃、鉄格子の内側で鏡子は赤い折鶴を見つめながら微笑んでいた…。

徹は、夜の街をフラフラと歩いていた。そこに香織から電話がかかる。
「助けて!」助けを求める声が…。


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キャスト
吉岡徹 / 生田斗真(いくたとうま)
自称“ストリート系デザイナー”だが、それだけでは生活できないためフリーターを続けている24歳。貧乏だが人生を悲観しない明るいお調子者で、優しい性格。裁判員に選ばれ落ち込むいずみを懸命に助けようとするものの、次々と危険な出来事に巻き込まれていき、はじめは日当が出るから喜んでいる程度だった気持ちに、次第に事件を解決しようという使命感が生まれていく。
渡部いずみ / 加藤あい(かとうあい)
エスカレーター式で短大まで卒業したお嬢様育ち。現在は、卒業後に入社した会社で出会った男性と結婚し、一児の母となっている。日々、一人娘の舞を優れた学校に入学させたいと“お受験”と奮闘中。優しい性格のため、「自分には人を裁くことができない」と裁判員に選ばれたことを思いつめる。次々と降り掛かる危険な出来事から助けてくれる徹を、頼るようになっていくが…。
本宮香織 / 比嘉愛未(ひがまなみ)
東西新聞入社2年目の記者で、徹の大学時代からの恋人。自分にはない感性を持つ徹に惹かれている。徹が裁判員となっていることを知らず、法廷で驚く。被告人である柏木鏡子の独占取材でスクープをとることがきっかけで、鏡子に親しみを覚えていくようになるが、反対にいずみのことを気にかける徹に対して不信感を募らせていく。
柏木鏡子 / 石田ゆり子(いしだゆりこ)
不審死を遂げた東条総一郎の愛人。銀座の高級クラブで働いていたところを東条に見初められ、愛人となった。容疑者として逮捕され、起訴されている。男女問わず人を惹き付ける、少女のようなあどけなさと大人の気品を持ち合わせている魅惑の女性。10年前にも夫を事故で亡くし保険金を手にしているため、マスコミや世間からは“魔女”と呼ばれるようになる。
柏木遥 / 忽那汐里(くつなしおり)
被告人・柏木鏡子の一人娘で、母の無実を信じ続ける健気な少女。10年前に父親が死んでからは母一人子一人で育ち、公判中も弁護士の進藤とともに母を支えている。

黒川竜一 / 鈴木亮平(すずきりょうへい)
裁判員に近づいて評決を買収しようと企む謎の人物。裏の情報に精通している。米国で陪審コンサルティング会社に務めていたというが、その真偽は不明。部下に特殊分野のエキスパートを抱え、大胆かつ冷徹に行動する完璧主義者。
奥寺梨華 / 末永遥(すえながはるか)
裁判員に選ばれた、売れっ子のキャバクラ嬢。周りに流されやすいタイプだが、恋愛には一途。資産家の恋人との結婚をそろそろと考えているが…。
水島真紀子 / 滝沢沙織(たきざわさおり)
黒川が率いる謎の組織で参謀を務める美女。黒川からの信頼も厚く、彼の右腕として行動している。

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